日本の近代建築ベスト50
880円(税込)
発売日:2022/01/15
- 新書
- 電子書籍あり
この建築が、スゴい。「すぐ見に行ける」傑作の見所を、プロが徹底解説!
建築は、時代と人々を映す鏡である――日本で近代建築が始まって約100年。この間、数多くの建築が作られ、また破壊・解体されてきた。本書では、半世紀以上にわたり専門誌・書籍の編集に携わってきた著者が、ル・コルビュジエから丹下健三、磯崎新や隈研吾まで、現存するモダニズム建築の傑作50を選び、写真やエピソードとともに徹底解説。戦前から戦後の高度成長期、さらに現代まで流れる建築思想をたどる。
2 小菅刑務所 蒲原重雄
3 軽井沢聖パウロカトリック教会 アントニン・レーモンド
4 ヒアシンスハウス 立原道造
5 前川國男自邸 前川國男
6 鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム(旧神奈川県立近代美術館) 坂倉準三
7 旧井上房一郎邸(レーモンド自邸写し) アントニン・レーモンド
8 カップ・マルタンの休暇小屋(レプリカ) ル・コルビュジエ
9 山口蓬春の画室 吉田五十八
10 世界平和記念聖堂 村野藤吾
11 神奈川県立音楽堂・図書館 前川國男
12 広島平和記念資料館 丹下健三
13 碌山美術館 今井兼次
14 香川県庁舎 丹下健三
15 旭川市庁舎 佐藤武夫
16 国立西洋美術館 ル・コルビュジエ
18 群馬音楽センター アントニン・レーモンド
19 日本二十六聖人記念聖堂 今井兼次
20 アテネ・フランセ 吉阪隆正
21 日本生命日比谷ビル・日生劇場 村野藤吾
22 国立代々木競技場 丹下健三
23 東京カテドラル 丹下健三
24 東光園 菊竹清訓
25 香川県文化会館 大江 宏
26 大学セミナーハウス 吉阪隆正
27 アートプラザ(旧大分県立大分図書館) 磯崎 新
28 目黒区総合庁舎(旧千代田生命保険本社) 村野藤吾
29 パレスサイドビル 日建設計(林 昌二)
30 埼玉会館 前川國男
31 猪股邸 吉田五十八
33 中銀カプセルタワービル 黒川紀章
34 ノアビル 白井晟一
35 群馬県立近代美術館 磯崎 新
36 熊本県立美術館 前川國男
37 金沢市立玉川図書館・近世史料館 谷口吉郎+谷口吉生
38 進修館 象設計集団
39 松濤美術館 白井晟一
40 名護市庁舎 Team Zoo(象設計集団+アトリエ・モビル)
41 国立能楽堂 大江 宏
42 つくばセンタービル 磯崎 新
43 湘南台文化センター 長谷川逸子
44 京都駅 原 広司
45 法隆寺宝物館 谷口吉生
46 馬頭広重美術館 隈 研吾
47 せんだいメディアテーク 伊東豊雄
48 金沢21世紀美術館 妹島和世+西沢立衛/SANAA
49 表参道ヒルズ 安藤忠雄
50 十和田市現代美術館 西沢立衛
参考文献
建築家とその作品
書誌情報
読み仮名 | ニホンノキンダイケンチクベスト50 |
---|---|
シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 224ページ |
ISBN | 978-4-10-610937-9 |
C-CODE | 0252 |
整理番号 | 937 |
ジャンル | ノンフィクション |
定価 | 880円 |
電子書籍 価格 | 880円 |
電子書籍 配信開始日 | 2022/01/15 |
薀蓄倉庫
時代の空気を感じる建築
折からのコロナ禍で大歓声こそ鳴り響くことはありませんでしたが、東京五輪2020のために作られた数々の新競技場は、建築関係者から多くの賛辞が寄せられました。なかでも衆目を集めたのが木材を豊富に生かした隈研吾設計の国立競技場なら、約半世紀前の1964年東京五輪の最大の建築遺産は、何と言っても丹下健三による国立代々木競技場でしょう。パソコンもない時代、気の遠くなる構造計算にはじまり、「日本の名誉のために」と莫大な予算を認めた時の大蔵大臣・田中角栄の後押しもあり、あの優美な戦後建築の最高傑作が完成。彼我の時代の空気の違いが感じられます。建築編集60年のプロが、多くの写真とエピソード、マニアック解説で綴る「すぐ見に行ける」名建築ガイドは街歩きにも最適です。
掲載:2022年1月25日
著者プロフィール
小川格
オガワ・イタル
1940(昭和15)年東京生まれ。法政大学工学部建築学科卒。新建築社で『新建築』の編集を経て、設計事務所に勤務。相模書房で建築書の出版に携わった後、建築専門の編集事務所「南風舎」を神保町に設立、2010年まで代表を務めた。2022年1月現在は顧問。『日本の近代建築ベスト50』が初めての著書。