
韓国 超ネット社会の闇
902円(税込)
発売日:2022/07/19
- 新書
- 電子書籍あり
人生の時間の4割をネットに費やす人たち。韓流コンテンツからダークウェブまで、IT大国の光と陰とは?
新大統領・尹錫悦がネットで犯した致命的なミス、日本の政治家もマネしたくなる30代政権党トップのSNS術、PSY、BTS、『イカゲーム』を生み出したコンテンツ力、反日不買の震源地となるなど世論を動かす「オンライン・コミュニティ」の実態、鬼畜化するデジタル性犯罪……。朴正煕、金泳三の両大統領によって蒔かれたIT大国の種がいかに萌芽したのか。その光と陰を余すところなく映し出す。
書誌情報
読み仮名 | カンコクチョウネットシャカイノヤミ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 240ページ |
ISBN | 978-4-10-610958-4 |
C-CODE | 0236 |
整理番号 | 958 |
ジャンル | ノンフィクション |
定価 | 902円 |
電子書籍 価格 | 902円 |
電子書籍 配信開始日 | 2022/07/19 |
蘊蓄倉庫
BTSブームの道のり
韓国には独特のアイドル養成システムがあり、かつては豊富な資金力を持つ大手芸能事務所の独壇場でした。今や世界を席巻する存在のBTSはもともと中小規模の事務所に所属し、無名時代には“常に誰かの代役・穴埋め”としてキャスティングされる悲哀を味わってきたそうです。そんな彼らがチャンスをものにできたのは、TwitterやYouTube、その他の動画チャンネルを通じて自ら情報を発信し、地道にファンを掘り起こすことができたからだということでした。
掲載:2022年7月25日
担当編集者のひとこと
韓国のネット社会の闇とは
オスカー映画「パラサイト~半地下の家族」は、主人公の兄妹がスマホをWi-Fiにつなげるために、家の隅々を歩き回って電波を探すシーンから始まっています。超高速ネット通信を無制限に使える契約はろくな仕事もしていない2人にとって手が届かない。だから彼らは格安料金プランでスマホを契約し、上階や隣人の契約したWi-Fiを無料で使おうとしていたのです。家計を圧迫する通信費問題はもちろん、ネット社会のひずみのようなものを象徴的に捉えたシーンと言えるでしょう。実際の韓国のネット社会で何が起こっているかについては、本書を通じて体感して頂ければ幸いです。
著者のフリージャーナリスト・金敬哲氏は日韓両国で学び、記者として新聞社に勤務した経験を持っています。前著『韓国 行き過ぎた資本主義「無限競争社会」の苦悩』(講談社現代新書)において、一旦脱落すると2度とレールに戻ることができない極めて残酷な韓国社会の現状をレポートし、話題となりました。今回は、韓国の“行き過ぎたネット社会”の部分にフォーカスし、IT超大国の光と陰を丁寧に描きます。
2022/07/25
著者プロフィール
金敬哲
キム・キョンチョル
韓国ソウル生まれ。淑明女子大学経営学部卒業後、上智大学文学部新聞学科修士課程修了。東京新聞ソウル支局の記者を経て、2022年7月現在はフリージャーナリスト。著書に『韓国 行き過ぎた資本主義――「無限競争社会」の苦悩』(講談社現代新書)がある。