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不老脳

和田秀樹/著

836円(税込)

発売日:2023/04/17

  • 新書
  • 電子書籍あり

前頭葉を鍛えよ! 40代なら余裕、80歳でも間に合う。2022年ベストセラー1位、『80歳の壁』著者の最新作!

どうもやる気が出ない、毎日がワンパターンだ……それ、脳のせいかもしれません。40代から萎縮が始まる前頭葉。意欲や創造性、理性を司る前頭葉が衰えれば前向きな姿勢が失われるばかりか、怒りっぽくなったり、同じ話ばかりしたり、まだ若くても「がんこ老人」のように。でも、いつまでも若さを保つ人がいるのはなぜなのか……? 1万人以上の脳を診てきた著者が贈る、前頭葉を甦らせるためのとっておきの処方箋。

目次
はじめに――あなたと日本が元気を取り戻すには
第1章 脳は40代で衰えはじめる――「前頭葉機能不全社会」の危機
日本人の平均年齢/前頭葉の役割/“人類史上最悪の手術”/前頭葉はなくても生きていける!?/「IQ」と「EQ」/前頭葉のセルフチェック/前頭葉は40代から縮み始める!
第2章 チェックすべき7つの「機能不全」――こんな状態は要注意
もの忘れ=認知症とは言えない/前頭葉の機能不全(1)「保続」/前頭葉の機能不全(2)「変化に気づけない」/前頭葉の機能不全(3)「ワンパターン」/前頭葉の機能不全(4)「アウトプットできない」/前頭葉の機能不全(5)「無関心」/前頭葉の機能不全(6)「孤独」/前頭葉の機能不全(7)「やる気が出ない」
第3章 前頭葉は鍛えられる――5ヶ条を守って“脳力”維持
ヒトの前頭葉が発達した理由/前頭葉は鍛えられる/パラダイムの転換に対応できる“脳力”を/コレステロールはすべて悪なのか/まず「二分割思考」をやめる/実験をしてみる/生き方も実験的に/前頭葉のためなら「年甲斐もなく」/運動は欠かせない/人とつながる/インプットからアウトプットへ/アウトプットの前段階/ツケが回るのは高齢期
前頭葉を鍛える5ヶ条
第4章 前頭葉機能不全社会の処方箋――受験評論家としての視点から
スキーマ/なぜ高齢者は声を上げないのか/教育制度の問題/「頭がいい」とはどういうことか/なぜ日本人は質問をためらうのか/高等教育でアウトプットを阻むもの/「エデュケーション、エデュケーション、エデュケーション!」/フィンランドの教育/試行錯誤の重要性/これからの子供たちに期待すること
第5章 「前頭葉型人間」が生き延びる――「人生100年時代」の未来
人生の後半戦を楽しめるかどうかは前頭葉次第/「早死にするか認知症になるかの時代」/できるだけ長く「現役」を/好きなこと、得意なことを究める/楽しいことにお金を使う/高齢者ほど楽しんで!
付録――年代別 前頭葉との付き合い方
40代は人生後半戦の仲間入り/50代は生活習慣の見直しから/60代は是が非でも仕事を/70代は頭を使い、肉を食べる/80代は老化を受け入れながら楽しむ
おわりに――AI時代をどう生きるか
感情老化度テスト

書誌情報

読み仮名 フロウノウ
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 192ページ
ISBN 978-4-10-610993-5
C-CODE 0247
整理番号 993
ジャンル 家庭医学・健康
定価 836円
電子書籍 価格 836円
電子書籍 配信開始日 2023/04/17

蘊蓄倉庫

日本人の「平均年齢」

 日本人の平均年齢をご存じでしょうか。「平均寿命」ではなく「平均年齢」です。国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集」(2022)によれば、なんと47.6歳。やはり2022年の国連の発表によれば日本の年齢中央値は世界第2位です(1位はモナコの54.5歳)。アメリカや中国が30代後半、インドやインドネシアに至っては20代後半だというのにです。
 では、サザエさんの年齢をご存じでしょうか。息子のタラちゃんが2歳、夫のマスオさんが32歳、それがヒントになるかどうか。また、1960年頃の日本人の平均年齢は約29歳だったのですが……。
 正解は23歳。今の私たちからすると、ちょっと驚きではないでしょうか。国全体の平均年齢が上がれば、マンガのキャラクターの見え方も変わってくるということなのでしょう。

掲載:2023年4月25日

担当編集者のひとこと

年齢のせいでもメンタルのせいでもない!

 いつからでしょうか、自分に対して不思議な感じがしていました。「あれ? なんかヘンだぞ? 前みたいに仕事ができてないぞ?」「アイディアも減った気がする……」「なにが変わったんだろう?」年齢のせいにしたり、前日のお酒や天候、メンタルのせいにしたり……。大ベストセラーを出したばかりの和田秀樹先生とお話ししていたときです。「来年は、“前頭葉”で勝負したいんだよ」「今の日本人は前頭葉が弱ってるんじゃない?」「言葉を操る、情報を処理する、感情を制御する、という役目が前頭葉にはあるけど、意欲や創造性も司るんだよ」そう言われたときに、まさにこれだ! 自分が衰えていたのは前頭葉だったのだ! と気づかされたのです。そう、本書には担当編集者の「自らを回復させたい」という願いが詰まっているのです。本書に記された和田先生のとっておきの処方箋の数々は、砂にしみこむ水のごとく、心にしみ込んでいくはずと思っています。

2023/04/25

著者プロフィール

和田秀樹

ワダ・ヒデキ

1960(昭和35)年大阪府生まれ。東京大学医学部卒、精神科医。立命館大学生命科学部特任教授、ルネクリニック東京院院長。長らく老年医学の現場に携わるとともに、大学受験のオーソリティとしても知られる。『70歳が老化の分かれ道』『80歳の壁』など著書多数。

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