学習院女子と皇室
880円(税込)
発売日:2023/06/19
- 新書
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なぜ秋篠宮家は学習院を避けるのか? 「ノブレス・オブリージュ」の意義に迫る刺激的論考。
設立の目的は皇族を支える華族の子女の教育。スーパーお嬢様揃いの女子たちの挨拶は今なおいつも「ごきげんよう」。そんな学習院の出身者たちから「秋篠宮家はなぜ学習院を避けるのか」という疑問の声が、上がっているという。親子四代に渡って同校出身の著者はこの問いを契機にノブレス・オブリージュの意義を探る試みに挑む。歴史的経緯、独特の慣習、卒業生たちの文集や証言などを網羅して見えてきたのは――。
目次
はじめに
第1章 昭和天皇と小室眞子さん――皇室の結婚
「お妃選び」に意志を貫かれた昭和天皇/宮中の重大事件/久邇宮邦彦王の「暗躍」/「天皇の舅」と「未来の天皇の親戚」/宮内庁のマネジメント力の欠如/結婚会見の問題/昭和天皇の「甘い新婚生活」/「ボンボニエール」と「菊栄親睦会」
第2章 秋篠宮家はなぜ学習院を避けるのか――皇族の学園生活
卒業生たちの嘆き/「一途」であることの危うさ/なぜ学習院を選ばなかったのか/秋篠宮家の「アンチ学習院」の理由とは/学習院との深い縁を切る理由/「ライバル意識」と「学歴偏重」/振られた学習院/黒田清子さんと愛子さまの共通項/皇族と学習院の関係性の微妙な変化/男子、女子とも顕著な「学習院大学離れ」
第3章 天皇家を支えるための学校――学習院の歴史I
天皇家を支える人材を育てる/皇后の学校と伊藤博文/下田歌子と桃夭学校/日本の女子教育の基礎を造った女性教育者たち/“ハイカラ”下田歌子と“質実剛健”乃木希典の対立/乃木院長への反発/永田町の校舎焼失/超高級花嫁学校/“お付き”が待合所に控える/「銃後女学生」の心意気
第4章 財政難を乗り越えて「普通の学校」へ――学習院の歴史II
GHQとの存続交渉/「中興の祖」安倍能成院長/新生学習院の象徴/上皇陛下は中退に/用地確保の大行進/生徒数を増やし授業料収入確保
第5章 「常磐会」会誌「ふかみどり」を読む――歴史の証言者
美智子さま、雅子さまは「入会不可」/会員は多種多様/創刊は明治43年/乃木希典と下田歌子が寄稿/乃木院長の気さくな素顔/植民地からの報告/浮世絵研究者の「米国婦人観」/宮本百合子の母の欧州訪問記/戦後「ふかみどり」にみる皇族、華族、女性像/香淳皇后崩御と「御誕辰祝賀式」の中止/皇族の「ご近況」と秋篠宮家/東大生が綴った学習院女子部との違い/白洲正子、オノ・ヨーコさんの寄稿
第6章 卒業生たちの“リアル女子部論”――肉声を聞く
中等科でブラックリストに載った――小島慶子さん/生まれや肩書は関係ない、どんな人も同じ、と学ぶ――安藤和津さん/芸能活動も、芸術として認めてほしかった――とよた真帆さん/「自由であれ」という原点、国語教諭に学ぶ――瀬戸山美咲さん/「老舗料理店のお嬢さん」から看護師へ――別府泰子さん/子育て、親の介護経験を生かして社会貢献――島崎元子さん/「女子力」問われた新人時代――大武みなみさん/大手広告代理店→料理研究家→コンサルティング会社経営――岩佐文恵さん/帰国子女として学んできた経験を仕事に生かす――日高佐和子さん
第7章 「ノブレス・オブリージュ」の真髄――その意味を問う
階級差別との関係/旧宮家当主がみる「ノブレス・オブリージュ」の変遷/「みな同じ人間」/加藤シヅエと相馬雪香のノブレス・オブリージュ/ヨーコさんと眞子さんのノブレス・オブリージュ
あとがき
トリビア(1)歴代皇后陛下の御歌/(2)八重桜/(3)「ごきげんよう」と女子部ことば/(4)宮様方の呼び名/(5)クマもいた学校内の「動物園」
主な参考文献
書誌情報
読み仮名 | ガクシュウインジョシトコウシツ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 224ページ |
ISBN | 978-4-10-611001-6 |
C-CODE | 0237 |
整理番号 | 1001 |
ジャンル | 教育学、語学・教育 |
定価 | 880円 |
電子書籍 価格 | 880円 |
電子書籍 配信開始日 | 2023/06/19 |