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貧乏ピッツァ

ヤマザキマリ/著

902円(税込)

発売日:2023/11/17

  • 新書
  • 電子書籍あり

貧乏こそが、最高の「かくし味」だった――。食の記憶からあふれる人生のシーンを描く、至極のエッセイ。

17歳でフィレンツェに留学。極貧の画学生時代に食べたピッツァの味が、今でも忘れられない――。トマト大好きイタリア人、ピッツァにおける経済格差、世界一美味しい意外な日本の飲料など、「創造の原点」という食への渇望を、シャンパンから素麺まで貴賤なく綴る。さらに世界の朝食や鍋料理、料理が苦手だった亡き母のアップルパイなど、食の記憶とともに溢れる人生のシーンを描き、「味覚の自由」を追求する至極のエッセイ。

目次
第1章 「貧乏」が私のかくし味
I 私の貧乏メシ
II 貧乏ピッツァ
III パンに挟んで食べれば世界は平和
IV 温厚で寛容な「悪魔」
第2章 やっぱりイタリアは美味しい
I イタリア式長生きの秘訣
II 最高の創造物――プリニウスも夢中だったもの
III 真夏の菜園――イタリア人の血はトマトで出来ている
IV 夏はメロンで乗り切るイタリア
V 栗――文明を支えるスーパー・フード
VI 豆のエゴイズム
VII ファースト・フードとスロー・フード
第3章 素晴らしき日本の食文化
I 地下の天国
II 世界一美味しい日本の牛乳
III 素麺、シンプルななりをした手強いやつ
第4章 世界を食べる
I 世界の朝メシ
II 啜り喰ってこそ、醍醐味
III 鍋は食べる温泉である
IV たかが飴玉、されど飴玉
V 世界では酒を飲んだあとに何を食べるのか
VI スパークル飲料は人生賛歌
VII 世界の「おふくろの味」
第5章 忘れがたき思い出メシ
I お節料理か、豚足か
II 思い出のアップルパイ
III 「出前」のありがたさについて考える
IV 味覚の自由を謳歌する
あとがき

書誌情報

読み仮名 ビンボウピッツァ
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 240ページ
ISBN 978-4-10-611018-4
C-CODE 0277
整理番号 1018
ジャンル クッキング・レシピ
定価 902円
電子書籍 価格 902円
電子書籍 配信開始日 2023/11/17

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担当編集者のひとこと

貧乏が最高のかくし味

 絵画を学ぶため17歳でフィレンツェに留学。現在もイタリアと日本を往復しているヤマザキマリさんが、食の記憶とともに溢れる人生のシーンを描くのが、本書『貧乏ピッツァ』です。といっても、グルメ自慢の本ではありません。ヤマザキさんが「イタリアに限らず日本だろうと世界のどこであろうと、貧乏や困窮した社会を反映しているような、慎ましい食べ物が好きなのである」と語るように、極貧の留学生時代を支えたパスタやピッツァなど、世界の「貧乏メシ」の魅力を紹介するのが本書の魅力のひとつです。
 その他にも「トマト大好きイタリア人」「世界一美味しい日本の意外な飲料」といったイタリアと日本の食文化の比較や、世界の朝食やおふくろの味の紹介、さらに料理が苦手だった亡き母の思い出など、文字通り「世界を飛び回る」ヤマザキさんの食にまつわる美味しい記憶が満載のエッセイです。

2023/11/24

著者プロフィール

ヤマザキマリ

ヤマザキ・マリ

1967(昭和42)年生まれ。漫画家・文筆家・画家。東京造形大学客員教授。十七歳でフィレンツェに留学、美術史・油絵を専攻。1997年、漫画家デビュー。著書に『テルマエ・ロマエ』『プリニウス』(とり・みきとの共著)『パスタぎらい』『猫がいれば、そこが我が家』など。

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