歴史は予言する
968円(税込)
発売日:2023/12/18
- 新書
- 電子書籍あり
「未来」へのヒントは、「過去」にある。目からウロコの秘話が満載!
「1秒遅れの時計は永遠に合わない。しかし、止まっている時計の針は必ず合う」。現代人はインターネットやSNSを駆使して「最新の情報」を追い求めるが、すべての情報はどんなに速くても「1秒遅れ」で届く。一方、止まった時計は一日に二度、正確に“今”を指し示す。未来を見通すには、現在を追いかけるより過去を振り返るほうが有効なこともある。週刊新潮の看板コラム『夏裘冬扇』待望の書籍化。
書誌情報
読み仮名 | レキシハヨゲンスル |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
雑誌から生まれた本 | 週刊新潮から生まれた本 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 288ページ |
ISBN | 978-4-10-611021-4 |
C-CODE | 0221 |
整理番号 | 1021 |
ジャンル | 歴史読み物、歴史・地理・旅行記 |
定価 | 968円 |
電子書籍 価格 | 968円 |
電子書籍 配信開始日 | 2023/12/18 |
担当編集者のひとこと
ネットでは調べきれない、豊富過ぎる蘊蓄
本書は「週刊新潮」の名物コラム「夏裘冬扇」をまとめたものです。いま起きた事件が数分後にはネットニュースで報じられるこの時代、週一回のペースで刊行される週刊誌は、速報性という点ではなんとも中途半端な媒体です。最新のネタを追いかけているつもりが、下手をすると周回遅れになりかねない。
そこで片山教授が編み出したのが、古今東西の歴史秘話を参照しながら現代を斬る手法でした。たとえば、故・安倍晋三元総理の葬儀を「徳川家康の神格化」と、ロシア・ウクライナ戦争の激戦を「泥沼の日中戦争」と対置させます。昔の話をしているようで、未来の話にも読めてしまうのは、博覧強記で知られる著者ならではの妙技です。Wikipediaに載っていないようなマニアックな逸話が多く、新潮社の校閲担当者も毎週の事実確認には苦労していました。
2023/12/25
著者プロフィール
片山杜秀
カタヤマ・モリヒデ
1963年宮城県仙台市生まれ。政治思想史研究者、音楽評論家。慶應義塾大学法学部教授。慶應義塾大学法学部政治学科卒業、同大大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。大学院時代からライター生活に入り、『週刊SPA!』で1994年から2003年まで続いたコラム「ヤブを睨む」は『ゴジラと日の丸――片山杜秀の「ヤブを睨む」コラム大全』(文藝春秋)として単行本化。主な著書に『音盤考現学』『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング 吉田秀和賞・サントリー学芸賞)、『未完のファシズム――「持たざる国」日本の運命』(新潮社 司馬遼太郎賞)、『近代日本の右翼思想』(講談社選書メチエ)、『見果てぬ日本――司馬遼太郎・小津安二郎・小松左京の挑戦』(新潮社)、『鬼子の歌――偏愛音楽的日本近現代史』(講談社)、『尊皇攘夷――水戸学の四百年』(新潮選書)など。