不倫の心理学
1,430円(税込)
発売日:2024/06/17
- 新書
- 電子書籍あり
なぜ、する? なぜ、される? 夫の不倫で離婚した女性心理学者が男と女の性と性(サガ)を徹底探究! スウェーデン発ベストセラー!
男も女も、既婚者の五人に一人は不倫経験があるという――人はなぜ不倫するのか。原因は夫婦関係か、それとも生物学的本能か。発覚すると多くのカップルが破局するのに、それを乗り越えたとき、逆に絆が強くなるのはなぜなのか? パートナーシップをめぐる尽きない問いに、夫の不倫から離婚を経験した心理学者が向き合い、男と女の性と性(さが)を徹底的かつ赤裸々に描きだす。スウェーデン発、国際的ベストセラー上陸!
書誌情報
読み仮名 | フリンノシンリガク |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 352ページ |
ISBN | 978-4-10-611046-7 |
C-CODE | 0211 |
整理番号 | 1046 |
ジャンル | 心理学 |
定価 | 1,430円 |
電子書籍 価格 | 1,430円 |
電子書籍 配信開始日 | 2024/06/17 |
蘊蓄倉庫
どうやって「浮気」を乗り越える?
本書で著者は、さまざまな調査結果から、大まかに言って未婚カップルの30~40%、既婚者の約20%が少なくとも1回は不貞行為を働いた経験があると結論づけています。パートナーシップ全体で5人に1人から2人という数字はかなりな数字ですが、こうした「浮気」や「不倫」がパートナーに露見した場合についても著者は数字を引いています。ある調査では、54.5%が浮気発覚後すぐに「関係を解消」、30%が関係を続けようとしたものの「のちに破局」、15.5%のカップルが浮気を「乗り越えた」のだそうです。別の調査では、「一夜限りの関係」の場合、19.7%のカップルがその後も一緒にいることを選び、「長期にわたる浮気」だった場合、その割合は12.7%だったそう。いずれにせよ「浮気を乗り越える」カップルが10数%存在するわけですが、さてその理由については本書でご確認ください。
掲載:2024年6月25日
担当編集者のひとこと
パートナーと向き合えていますか?
本書は夫に不倫をされ、離婚せざるを得なくなった女性心理学者が一念発起、不倫・浮気の膨大な資料を渉猟し、フィールドワークまで行って「不倫・浮気とは何なのか」についてまとめ上げた力作です。浮気や不倫を取り上げた本は他にも多々ありますが、本書が珍しいのではないかと思うのは、浮気や不倫が発覚した後もパートナーシップを続けるカップルが一定数いることに着目している点です。
著者はそうしたカップルの調査結果や取材から、浮気や不倫は「パートナーシップに致命的な打撃を与えるだけでなく、新たな出発点にもなりうる」とも書きます。危機をバネにして新しい何かを生み出すことは可能だと説き、「共感と包容力があれば回復と継続の道が開ける」とも言います。カップルがそうした道を選択できる根底には、「どんなパートナーシップを築いてきたか」「どんなパートナーシップをこれから築くか」といったことが大きいようです。
個人的には、「自分はきちんとパートナーと向き合えているだろうか?」と少々ひやりとさせられましたが――本書はそんな風に、連れ添ってきたパートナーとの来し方、行く末を改めて考えるよいきっかけをくれるのではないでしょうか。
2024/06/25
著者プロフィール
アンジェラ・アオラ
Ahola,Angela
1974年スウェーデン生まれ。心理学者。ストックホルム大学で心理学博士号を取得、ストックホルム商科大学でウェルスマネジメントを修める。専門は知覚心理学。スウェーデン国内で最も人気のある講演者の一人で、メディアへの登場も多い。著書多数。
安達七佳
アダチ・ナナカ
1983年東京都生まれ。美術家、カメラマン、翻訳家。東海大学文学部卒業、東京藝術大学大学院修了。ヨーテボリ大学芸術学部卒業。スウェーデン在住。