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快楽(上)

武田泰淳/著

3,960円(税込)

発売日:2000/09/01

  • オンデマンドブックス

昭和十年前後、性と政治と宗教という互いに矛盾した問題に懊悩する仏教僧の青春を描く自伝的巨編。日本文学大賞受賞。

恥ずかしがりで強がり、無反省な十九歳の仏教僧柳。禁欲と矜持をもとに生きることを使命づけられた青年を、次々と見舞う人生の衝撃――左翼アジトでの読経、警察への留置、拷問、金満家の若い夫人の巧みな性への誘惑……。戦争へと向う昭和10年前後の騒然たる時代を背景に、性と政治と宗教という互いに矛盾した問題に懊悩する若き仏教僧の青春を、渾身の筆に描く自伝的巨編。

書誌情報

読み仮名 ケラク01
シリーズ名 新潮オンデマンドブックス
発行形態 オンデマンドブックス
判型 新潮オンデマンドブックス
ISBN 978-4-10-865004-6
定価 3,960円

著者プロフィール

武田泰淳

タケダ・タイジュン

(1912-1976)東京駒込生れ。東大支那文学科に入学後まもなく、左翼活動で逮捕される。出署後、活動をやめ、東大も退学。1933(昭和8)年竹内好らと「中国文学研究会」を創設。1937年応召、1939年除隊。1943年『司馬遷』を刊行。1944年上海に渡り、1946年帰国後、旺盛な創作活動をはじめ、「蝮のすゑ」『風媒花』などを発表。その他『森と湖のまつり』や『富士』など多くの著書があり、1972年『快楽』で日本文学大賞、1976年『目まいのする散歩』で野間文芸賞を受賞。

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