
引越貧乏
3,190円(税込)
発売日:2004/03/05
- オンデマンドブックス
無個性な生き方はできない。しかし何かに成ることも嫌だ。どうせなら、遊び人らしく野垂れ死をしたい――。
無個性な生き方はできない。しかし何かに成ることも嫌だ。どうせなら、遊び人らしく野垂れ死をしたい――。「暴飲暴食」「心臓破り」「傷は浅いが」……。五十代に入ったことをきっかけに書き始めた連作は、還暦を迎えて急逝する、そのわずか三カ月前に脱稿した表題作をもって、中断した。予感するように死を意識した日々の心情を綴った本書は、まさしく著者の「白鳥の歌」であった。
書誌情報
読み仮名 | ヒッコシビンボウ |
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シリーズ名 | 新潮オンデマンドブックス |
発行形態 | オンデマンドブックス |
判型 | 新潮オンデマンドブックス |
頁数 | 284ページ |
ISBN | 978-4-10-865334-4 |
定価 | 3,190円 |
著者プロフィール
色川武大
イロカワ・タケヒロ
(1929-1989)東京生れ。東京市立三中に入るが、学校になじめず中退。戦後の数年間、放浪と無頼、映画と演劇の日々をおくる。雑誌編集を経て、1961年「黒い布」で中央公論新人賞を受賞。その後、阿佐田哲也名義で『麻雀放浪記』など多くの麻雀小説を手掛ける。1977年『怪しい来客簿』で泉鏡花賞、1978年『離婚』で直木賞、1981年「百」で川端康成賞をそれぞれ受賞する。1988年には『狂人日記』で読売文学賞を受賞した。他の作品に『引越貧乏』『生家へ』『恐婚』など。
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