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小林秀雄と人生を読む夕べ【その8】文学を読むIV:「徒然草」(第3回/全6回)

小林秀雄の主要な作品を順次取り上げ、小林秀雄とともに人生を味わっていく集いです。連続講座ですが、毎回1編ずつとりあげますので、1回だけのご参加も大歓迎です。

小林秀雄と人生を読む夕べ【その8】文学を読むIV:「徒然草」(第3回/全6回)

 日本の近代批評の創始者・確立者として大きな足跡を残した小林秀雄は、深い思索と気風(きっぷ)のよい文章で、人生の教師としても仰がれ慕われました。その小林秀雄の主要な作品を順次取り上げ、小林秀雄とともに人生を読み味わっていく集いです。

 ご案内は、編集担当者として小林秀雄にじかに接していた新潮社の元編集者、池田雅延です。
 前半50分は各回の対象作品について池田氏がお話しします。後半40分は出席者全員での茶話会とし、池田氏が質問にお答えしたりしながら小林秀雄をより身近に感じるひとときを過ごします。

 講座「小林秀雄と人生を読む夕べ」、4月から始まったシリーズは<文学を読むIV>です。小林氏の批評活動は、文学に始まって音楽、絵画、骨董、歴史、哲学、学問……と多岐にわたりましたが、根幹には常に文学がありました。小林氏にあって「文学」とは、私たち人間にとって生きるとは何か、どういうことか、そこをどこまでも考えぬこうとする世界であり、音楽も絵画も歴史も哲学も、同様にすべてこの一点に発してこの一点に還ってくるからです。今回はその「文学」のなかでも、とりわけ広く知られて親しまれた作品・作者を読んでいきます。

 6月21日開催の第3回は「徒然草」です。今日、「徒然草」は高校国語の古典入門に用いられ、古語や古典文法を学ぶための道具にされてしまっています。つまり、古文の初心者にちょうどいい身辺雑記で、大学に受かってしまえば用はないと思われているのではないでしょうか。これは、とんでもない誤解です。
 小林秀雄はこう言っています。「徒然草」を残した兼好という人は、僕たち批評を書く者にとっては大先輩である、彼が死んでから六百余年になるが、彼を凌駕するような批評家は一人も現れていないのである、と。
 小林氏の批評は終始、人生いかに生きるべきかの探求でした。兼好はそういう批評の大先輩であり、最高峰だと言うのです。講座では、そこを詳しく具体的に読んでいきます。

開催日時 2018年6月21日(木) 18:50〜20:30(受付開始18:30)
会場 la kagu(ラカグ)2F レクチャースペースsoko  東京都新宿区矢来町67
(東京メトロ東西線神楽坂駅矢来口出てすぐ)
問い合わせ先 新潮社ラカグ室
fax:03-3266-7185 E-mail:sokoinfo@shinchosha.co.jp
URL 詳細はこちらをご覧ください。
備考 〈チケット〉
■10,800円/全4回通しチケット(茶菓つき)
■3,000円/第3回チケット(茶菓つき)
■2,800円/第3回神楽坂ブッククラブ会員限定(茶菓つき)

☆8月(第2木曜日)を除き、いずれも第3木曜日、時間は午後6時50分~8時30分を予定していますが、やむを得ぬ事情で変更する可能性があることをご了承ください。
※購入されたチケットは理由の如何を問わず、取替・変更・キャンセルはできません。ご了承ください。
※開場は開演の20分前です。

著者紹介

小林秀雄コバヤシ・ヒデオ

(1902-1983)東京生れ。東京帝大仏文科卒。1929(昭和4)年、「様々なる意匠」が「改造」誌の懸賞評論二席入選。以後、「アシルと亀の子」はじめ、独創的な批評活動に入り、『私小説論』『ドストエフスキイの生活』等を刊行。戦中は「無常という事」以下、古典に関する随想を手がけ、終戦の翌年「モオツァルト」を発表。1967年、文化勲章受章。連載11年に及ぶ晩年の大作『本居宣長』(1977年刊)で日本文学大賞受賞。2002(平成14)年から2005年にかけて、新字体新かなづかい、脚注付きの全集『小林秀雄全作品』(全28集、別巻4 )が刊行された。

池田雅延イケダ・マサノブ

昭和45年、新潮社に入り、「本居宣長」をはじめとする書籍の編集を通じて小林秀雄の肉声を聞き続けた。小林亡き後も第5次、第6次「小林秀雄全集」を編集、第6次全集では本文を新字体・新かなづかいで組み、全作品に脚注を施すなどの新機軸を打ち出した。