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太田光氏訴訟判決に対するコメント

 太田光氏を日本大学芸術学部演劇学科に裏口入学させたという、本件記事の情報源は、彼が高校時代、割り算ができなかったことや、その高校から過去に日大芸術学部演劇学科に合格した者が誰もいなかった点などを、太田氏の父・三郎氏から聞かされていました。小誌は、メディアなどで公にされておらず、関係当事者しか知る由もないこうした話について、同級生の証言などから事実と確認し、情報源の証言能力、信頼性の高さを証明しました。
 また太田氏が受験した1984年(昭和59年)の日大芸術学部演劇学科の合格発表日は3月1日でした。一方、小誌は、高校が作成した、当該年の卒業生要録(進路先リスト)を入手しております。この文書には同年3月2日時点で決まっている生徒の進路先が記入されていますが、太田氏はこの時点での進路先を「横浜放送映画専門学院」と報告し、その旨、記述されております。当方は同文書を証拠として提出して、この事実を示しました。
 この点からも、太田氏が日大芸術学部演劇学科に正規合格できていなかったことは明白です。しかるに本判決は合格発表日が1984年3月1日である事実と、卒業生要録の3月2日時点の進路先リストとの矛盾を十分に斟酌しておりません。
 なにより太田氏自身が本法廷で「親父が裏で何をやってたのか俺も分からないので。親がもしそれをやっていたのが絶対にないとは言い切れない。それは僕はちょっと分からないです」と述べ、明らかに裏口入学を全否定していた当初の姿勢よりトーンダウンしています。
 それにもかかわらず、裁判所が記事の真実性、信憑性を認めなかったのは残念であり、大変遺憾に思います。ただちに控訴し、高裁では1984年3月当時の資料と合格発表日との関係などもさらに主張を深め、真実性を立証したいと考えております。

2020年12月21日
週刊新潮編集部