21世紀の読者に向けて自らが精選した決定版全集。『瀬戸内寂聴全集』(全20巻)瀬戸内寂聴 (せとうち・じゃくちょう) |
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瀬戸内寂聴全集 〔第一巻〕〈短篇1〉
中短篇・長篇小説・随筆を編年体で編集し、全収録作品に著者自らによる加筆修正を行い、各巻に解説も書下ろした。第一巻は新潮社同人雑誌賞を受賞したデビュー作「女子大生・曲愛玲(チュイアイリン)」の他、「花芯」、「夏の終り」(女流文学賞受賞)など初期短篇十六編を収録。
四六判変型/7,150円(定価)/646401-2/発行:2001年1月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第二巻〕〈長篇1〉
著者自身の分身を見るような親しみを感じて描いた「田村俊子」は、第1回田村俊子賞受賞。世間の因襲に囚われない特異な生き方をした岡本かの子に、憧れと多少の懼れを抱いて執筆した「かの子撩乱」。女性として芸術家として激しい生き方をした人物を描き、著者の伝記小説の分野の口火を切る作品となった大作二篇を収録。
四六判変型/8,470円(定価)/646402-0/発行:2001年3月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第三巻〕〈長篇2〉
一代の名妓と謳われ、後に出家した智照尼の波瀾万丈の生涯を描いた伝記小説「女徳」。大正から昭和へかけて小説家や芸術家の巣となった本郷・菊富士ホテルを舞台にした「鬼の栖」の二篇を収録。
四六判変型/8,030円(定価)/646403-9/発行:2001年4月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第四巻〕〈短篇2〉
男と女の愛の儚さと、究極の孤独を思い知らされた主人公を描く短篇群。この巻の中では唯一私小説的な手法で書かれた「黄金の鋲」、新しい手法で取り組んだ「予兆」「うちうみ」「墓の見える道」他、ガラスの灰皿に注いだブランデーの青い焔の中から生まれた「蘭を焼く」など著者43歳から47歳までに書かれた15篇収録。 四六判変型/6,600円(定価)/646404-7/発行:2001年5月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第五巻〕〈長篇3〉
出家遁世と放浪は、いまや私のもっとも深い憧れとなって、日夜、心をそそのかしてくる――幼年時代から出家する四年前までの波瀾の半生を鋭い自己凝視で綴る、自伝的長篇小説「いずこより」を収録。
四六判変型/6,600円(定価)/646405-5/発行:2001年6月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第六巻〕〈長篇4〉
明治の終わりの大逆事件を題材に、革命家・管野須賀子を描く「遠い声」と、同じく大逆予備罪に問われ獄中で自殺した金子文子を描く「余白の春」。愛と革命に激しく生きた女性たちの伝記小説二編。 四六判変型/7,150円(定価)/646406-3/発行:2001年7月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第七巻〕〈長篇5〉
京都・祇園のお茶屋を切り盛りする女将、仲居、出入りする華やかな舞妓や芸妓たち、店の常連客として訪れる出版社の女性社長、随筆家、写真家などの女性たちの各々の恋と情の交錯を軸に、四季折々の京都の風土の美しさを絡めて織り上げた長篇「京まんだら」。祇園の女たちの生態を、女の視点から描き出した豪華絢爛な物語。 四六判変型/7,700円(定価)/646407-1/発行:2001年8月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第八巻〕〈長篇6〉
後深草院の寵愛を得た美貌の女官・二条は、女房として宮廷御所に仕えながら、かねてからの想い人である西園寺実兼や、仁和寺の高僧である阿闍梨のほか、複数の男性と契りを重ね、愛欲の渦に巻き込まれていく。「とはずがたり」を原典として、数奇な女の愛と懊悩を描く歴史絵巻「中世炎上」を収録。 四六判変型/6,600円(定価)/646408-X/発行:2001年9月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第九巻〕〈短篇3〉
出家得度を間にはさんだ四十七歳から五十七歳のあいだに書かれ、愛と別れ、生と死をテーマにした短篇群を収録した。「吊橋のある駅」「ふたりとひとり」「柊」「しだれ桜」「揺れる部屋」など25篇を収録。
四六判変型/6,600円(定価)/646409-8/発行:2001年10月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第十巻〕〈長篇7〉
性愛の問題の根源に肉薄した「死せる湖」、幻想的な筆致で風景画のように男女の愛の形を描く「おだやかな部屋」、得度十年目に書かれ、知名人が数多く登場する「私小説」の長篇小説3篇を収録。 四六判変型/7,150円(定価)/646410-1/発行:2001年11月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第十一巻〕〈長篇8〉
出家を決心し、実現するまでの一切と得度の儀式、その後の修行などを描いた「比叡」。出家後二十年を経て、死者たちへの鎮魂と過去への贖罪を籠めて書かれた「草筏」の2篇の小説を収録。 四六判変型/6,270円(定価)/646411-X/発行:2001年12月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第十二巻〕〈長篇9〉
社会主義者大杉栄と運命的に結ばれ、壮絶な生涯を送った伊藤野枝を描く「美は乱調にあり」。大杉・野枝のその後を中心に大正時代の劇的な空気を描く「諧調は偽りなり」二篇の長篇伝記小説を収録。
四六判変型/8,030円(定価)/646412-8/発行:2002年1月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第十三巻〕〈長篇10〉
――元始、女性は太陽であった――明治四十四年、女性だけの雑誌『青鞜』を発刊した平塚らいてう。旧い因習の中で激しく生きた彼女の青春と、『青鞜』に集う女性たちの姿を描く長篇伝記小説。
四六判変型/6,600円(定価)/646413-6/発行:2002年2月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第十四巻〕〈長篇11〉
俊子、章子、菊子――天才詩人として一世を風靡した北原白秋は、生涯に三人の妻を持った。白秋と女たちの波瀾に満ちた愛の軌跡をたどる伝記的長篇小説「ここ過ぎて――白秋と三人の妻」を収録。 四六判変型/6,600円(定価)/646414-4/発行:2002年3月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第十五巻〕〈短篇4〉
迫りつつある「老い」と「死」を主題においた短篇「侘助」「われもこう」の他、私小説的な「みみらく」、旅先での一場面を描いた「風のない日々」、源氏物語に材を借りた「髪」など25篇を収録。
四六判変型/6,600円(定価)/646415-2/発行:2002年4月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第十六巻〕〈長篇12〉
日本人初のオペラ歌手三浦環の生涯を追う「お蝶夫人」、樋口一葉を独自の視点から描く「炎凍る 樋口一葉の恋」、谷崎潤一郎・佐藤春夫間に起きた妻譲渡事件の真相を明らかにした「つれなかりせばなかなかに」、ロシア文学者湯浅芳子の特異な人間関係を浮き彫りにした「孤高の人」の四篇の伝記小説を収録。
四六判変型/7,150円(定価)/646416-0/発行:2002年5月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第十七巻〕〈長篇13〉
著者が最も心惹かれた三人の出家者、良寛、一遍、西行の生涯をそれぞれ描いた「手毬」「花に問え」「白道」の長篇小説三作を収録。在家の生活から、ある日突然出離して仏道に身を投じた三人の精神の真髄をたどることで、著者自身の出家得度の動機をも問いかける、瀬戸内寂聴の「仏道三部作」ともいうべき作品集。 四六判変型/7,700円(定価)/646417-9/発行:2002年6月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第十八巻〕〈長篇14〉
徳島、京都、練馬、目白、中野、本郷……著者の生きてきた場所を辿った自伝的な連作小説「場所」。釈迦に二十五年間仕え、入滅に至る最後の旅にも供をしたアーナンダの視点をもって、出家以来何度も書こうと試みてきた釈迦の生涯の物語を、本全集のために書下ろしとして完成させた新作長篇小説「釈迦」を収録した。全巻完結。
四六判変型/6,600円(定価)/646418-7/発行:2002年9月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第十九巻〕〈随筆1〉
数多くの随筆の中から、文学的問題に観点をおいた36篇で構成する「文学への問い」と、関わりの深い文学者、芸術家に関する記述を主とする「有縁の人」と題する73篇を選び、二章立てのもとに収録した。 四六判変型/6,600円(定価)/646419-5/発行:2002年7月 |
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瀬戸内寂聴全集 〔第二十巻〕〈随筆2〉
著者の出家当初から現在に至る随筆の中から75編を選び構成した。出家からその後の心境の展開が語られる文章や、嵯峨野に居を移しての暮らしぶりが映し出される随筆群までが「世外へ」と題された。また大きな文学的業績である「源氏物語」の現代語訳に関する随筆を「『源氏物語』の周辺とその後」に収めた。著作目録・年譜を併録。 四六判変型/6,600円(定価)/646420-9/発行:2002年8月 |