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白痴

坂口安吾/著

572円(税込)

発売日:1949/01/03

  • 文庫
  • 電子書籍あり

女が欲しい。たとえ白痴であったとしても――。太宰と人気を二分した無頼派・坂口安吾の代表作7編を収録。

白痴の女と火炎の中をのがれ、「生きるための、明日の希望がないから」女を捨てていくはりあいもなく、ただ今朝も太陽の光がそそぐだろうかと考える。戦後の混乱と頽廃の世相にさまよう人々の心に強く訴えかけた表題作など、自嘲的なアウトローの生活をくりひろげながら、「堕落論」の主張を作品化し、観念的私小説を創造してデカダン派と称される著者の代表作7編を収める。

  • 映画化
    戦争と一人の女(2013年4月公開)
目次
いずこへ
白痴
母の上京
外套と青空
私は海をだきしめていたい
戦争と一人の女
青鬼の褌を洗う女
解説 福田恆存

書誌情報

読み仮名 ハクチ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 288ページ
ISBN 978-4-10-102401-1
C-CODE 0193
整理番号 さ-2-1
ジャンル 文芸作品
定価 572円
電子書籍 価格 539円
電子書籍 配信開始日 2013/04/19

著者プロフィール

坂口安吾

サカグチ・アンゴ

(1906-1955)新潟市生れ。1919(大正8)年県立新潟中学校に入学。1922年、東京の私立豊山中学校に編入。1926年東洋大学文学部印度哲学倫理学科に入学。アテネ・フランセに通い、ヴォルテールなどを愛読。1930(昭和5)年同校卒業後、同人誌「言葉」を創刊。1931年に「青い馬」に発表した短編「風博士」が牧野信一に激賞され、新進作家として認められる。少年時代から探偵小説を愛好し、戦争中は仲間と犯人当てに興じた。戦後、『堕落論』『白痴』などで新文学の旗手として脚光を浴びる。

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