夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―
880円(税込)
発売日:2024/05/29
- 文庫
- 電子書籍あり
9名の医師作家が臨場感あふれる筆致で描く、空前の医学エンターテインメント集!
その眼で患者と病を見つめてきた医師にしか描けないことがある。新米研修医が気づいた真実。引きこもり患者を救うひと癖ある精神科医。無差別殺人犯への緊急手術。友の脳腫瘍に握る電気メス。深夜の出産に奔走する医療チーム――。彼らは考える。決断する。オペを行う。あなたの命を守るために。9名の医師作家が、知識と経験をもとに臨場感あふれる筆致で描く、空前の医学エンターテインメント集。
魚類譚 朝比奈 秋
パイナップルがある光景 春日武彦
救いたくない命 中山祐次郎
春に綻ぶ 佐竹アキノリ
闇の論文 久坂部 羊
言葉が消えるまえに 遠野九重
空中テント 南 杏子
峠を越えてきた命 藤ノ木 優
書誌情報
読み仮名 | ヨアケノカルテイシサッカアンソロジー |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
装幀 | 井筒啓之/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン |
雑誌から生まれた本 | 小説新潮から生まれた本 |
発行形態 | 文庫、電子書籍 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 464ページ |
ISBN | 978-4-10-105271-7 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | し-21-110 |
ジャンル | 文学・評論 |
定価 | 880円 |
電子書籍 価格 | 880円 |
電子書籍 配信開始日 | 2024/05/29 |
著者プロフィール
午鳥志季
ゴドリ・シキ
(1993-)神奈川県生まれ。東京大学医学部卒。2019年、電撃小説大賞応募作に改稿を加えた『AGI-アギ- バーチャル少女は恋したい』で作家デビュー。ほかに『それでも、医者は甦(よみがえ)る―研修医志葉一樹の手術カルテ―』「君は医者になれない 膠原(こうげん)病内科医・漆原光莉」シリーズなどの作品がある。2024年5月現在は都内の急性期病院で診療と研究に従事する。
朝比奈秋
アサヒナ・アキ
1981年京都府生まれ。医師として勤務しながら小説を執筆し、2021年、「塩の道」で第7回林芙美子文学賞を受賞しデビュー。2023年、『植物少女』で第36回三島由紀夫賞を受賞。同年、『あなたの燃える左手で』で第51回泉鏡花文学賞と第45回野間文芸新人賞を受賞。『サンショウウオの四十九日』が第171回芥川龍之介賞候補となる。他の作品に「私の盲端」「受け手のいない祈り」など。
春日武彦
カスガ・タケヒコ
(1951-)京都府生まれ。日本医科大学卒。産婦人科医として勤務した後、精神科医に転進。松沢病院精神科部長、多摩中央病院院長などを歴任する。小説作品に『僕たちは池を食べた』『緘黙(かんもく) 五百頭(いおず)病院特命ファイル』『様子を見ましょう、死が訪れるまで 精神科医・白旗慎之介の中野ブロードウェイ事件簿』などがある。
中山祐次郎
ナカヤマ・ユウジロウ
1980(昭和55)年、神奈川県生れ。鹿児島大学医学部卒。京都大学大学院で公衆衛生学修士を、福島県立医科大学大学院で医学博士を取得。湘南医療大学臨床教授。消化器外科、とくに大腸癌のプロフェッショナルとして診察と執刀を行う傍ら、執筆を続ける。2018(平成30)年に出版された『医者の本音』で注目を集める。他に『それでも君は医者になるのか』『医者の父が息子に綴る 人生の扉をひらく鍵』などがある。2019年に初めての小説『泣くな研修医』が刊行される。同作品はドラマ化され、シリーズあわせて50万部を超えるベストセラーとなっている。2022(令和4)年、新シリーズ第1作『俺たちは神じゃない 麻布中央病院外科』を上梓する。
佐竹アキノリ
サタケ・アキノリ
(1992-)北海道生まれ。2014年、アルファポリス・ファンタジー小説大賞特別賞を受賞しデビュー。2022年から内科専攻医として勤務している。「ホワイトルーキーズ」「異世界に行ったら魔物使いになりました!」などのシリーズ作品がある。
久坂部羊
クサカベ・ヨウ
(1955-)大阪府生まれ。大阪大学医学部卒。外科医、麻酔科医を経て、外務省に入省。在外公館にて医務官を務める。2003年、『廃用身』で作家デビュー。2014年、『悪医』で日本医療小説大賞を受賞。ほかに『破裂』『神の手』『芥川(あくたがわ)症』『老父よ、帰れ』『善医の罪』『MR』などの作品がある。2024年5月現在は健診センターにて非常勤勤務。
遠野九重
トオノ・コノエ
(1986-)大阪生まれ。三重大学医学部卒。2014年『張り合わずにおとなしく人形を作ることにしました。』で小説家デビュー。「異世界で手に入れた生産スキルは最強だったようです。」シリーズなどライトノベルのほか、医学エンターテインメント『サクリファイス 地方特命救急科 たった二人のER』も手掛ける。脳外科医であり、2024年5月現在は健診、産業医業務など幅広い分野で医療に携わっている。
南杏子
ミナミ・キョウコ
(1961-)徳島県生まれ。日本女子大学を卒業後、出版社勤務。33歳で、東海大学医学部に学士編入。大学病院等を経て、2024年5月現在は高齢者専門病院に勤務する。2016年『サイレント・ブレス』でデビュー。ほかに『いのちの停車場』『ブラックウェルに憧(あこが)れて』『ヴァイタル・サイン』『アルツ村』などの作品がある。
藤ノ木優
フジノキ・ユウ
産婦人科医・医学博士。2021(令和3)年、『まぎわのごはん』で作家としてデビューする。2023年、『あしたの名医 伊豆中周産期センター』で北上次郎オリジナル文庫大賞を受賞。他の著書に『あの日に亡くなるあなたへ』『アンドクター 聖海病院患者相談室』『-196℃のゆりかご』がある。