
挽歌
825円(税込)
発売日:1961/12/04
- 文庫
初めての小説体験。生まれた街の景色を変えた一冊です。――桜木紫乃
北海道の霧の街に生いたち、ロマンにあこがれる兵藤怜子は、知り合った中年建築家桂木の落着きと、かすかな陰影に好奇心を抱く。美貌の桂木夫人と未知の青年との密会を、偶然目撃した彼女は、急速に夫妻の心の深みにふみこんでゆく。阿寒の温泉で二夜を過し、出張した彼を追って札幌に会いにゆく怜子、そして悲劇的な破局――若さのもつ脆さ、奔放さ、残酷さを見事に描いた傑作。
書誌情報
読み仮名 | バンカ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 480ページ |
ISBN | 978-4-10-111401-9 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | は-3-1 |
ジャンル | 文芸作品 |
定価 | 825円 |
著者プロフィール
原田康子
ハラダ・ヤスコ
(1928-2009)東京生れ。生後1年で父親の赴任地である釧路に移住する。釧路市立高女を卒業し、1945年、東北海道新聞の記者となる。1951年に同僚と結婚。1955年「北海文学」で連載していた『挽歌』が「群像」編集長の目にとまり、翌年に出版されて70万部のベストセラーとなり、女流文学賞も受賞する。1999年『蝋涙』で再び女流文学賞を、2003年『海霧』で吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。その他『北の林』『恋人たち』『遠い森』『病める丘』『風の砦』『星の岬』『虹』等の著書がある。
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