
仮釈放
693円(税込)
発売日:1991/11/28
- 文庫
- 電子書籍あり
殺したことを本心から悔いているのか――。妻を殺し、老女を焼死させた男の自らへの問い。人間の心の奥に潜む闇を描く吉村版“罪と罰”
浮気をした妻を刺殺し、相手の男を刺傷し、その母親を焼殺して無期刑の判決を受けた男が、16年後に刑法にしたがって仮釈放された。長い歳月の空白をへた元高校教師の目にこの社会はどう映るか? 己れの行為を必然のものと確信して悔いることのない男は、与えられた自由を享受することができるか? 罪と罰のテーマに挑み、人間の悲劇の原型に迫った書下ろし長編小説。
書誌情報
読み仮名 | カリシャクホウ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫、電子書籍 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 352ページ |
ISBN | 978-4-10-111729-4 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | よ-5-29 |
ジャンル | 文芸作品 |
定価 | 693円 |
電子書籍 価格 | 649円 |
電子書籍 配信開始日 | 2013/06/07 |
著者プロフィール
吉村昭
ヨシムラ・アキラ
(1927-2006)東京・日暮里生れ。学習院大学中退。1966(昭和41)年『星への旅』で太宰治賞を受賞。同年発表の『戦艦武蔵』で記録文学に新境地を拓き、同作品や『関東大震災』などにより、1973年菊池寛賞を受賞。以来、現場、証言、史料を周到に取材し、緻密に構成した多彩な記録文学、歴史文学の長編作品を次々に発表した。主な作品に『ふぉん・しいほるとの娘』(吉川英治文学賞)、『冷い夏、熱い夏』(毎日芸術賞)、『破獄』(読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞)、『天狗争乱』(大佛次郎賞)等がある。
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