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母の影

北杜夫/著

473円(税込)

発売日:1997/04/25

  • 文庫
  • 電子書籍あり

誇り高く大胆な母、文学の先達となった父、この両親にして作家・北杜夫あり。追慕あふれる自伝的小説。

青山にある大病院の娘に生れ、斎藤茂吉と結婚した輝子。お嬢様として育ち気丈で破天荒な性格の彼女と、癇癪もちでワンマンな茂吉が、夫婦として折り合うはずもない。家にはいつも嵐が吹き荒れ、四人の子らは右往左往。そんな斎藤家の次男である著者が幼少時代の記憶を辿り、文学にめざめた頃を反芻しつつ、母への愛惜、父への尊敬、そして二人の死を綴る。追慕溢れる自伝的小説。

目次
神河内
根津山
夜光虫
茶がら
死に給う父
羽田の蝙蝠
海彼への憧れ
天衣無縫
ついの宿り
虫たちと歌の生命と 辻邦生

書誌情報

読み仮名 ハハノカゲ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 256ページ
ISBN 978-4-10-113150-4
C-CODE 0193
整理番号 き-4-50
ジャンル 文芸作品、文学賞受賞作家
定価 473円
電子書籍 価格 484円
電子書籍 配信開始日 2013/09/06

著者プロフィール

北杜夫

キタ・モリオ

(1927-2011)本名・斎藤宗吉。東京青山生れ。旧制松本高等学校を経て、東北大学医学部を卒業。神経科専攻。1960年、半年間の船医としての体験をもとに『どくとるマンボウ航海記』を刊行。同年、『夜と霧の隅で』で芥川賞を受賞。その後、『楡家の人びと』(毎日出版文化賞)、『輝ける碧き空の下で』(日本文学大賞)などの小説、歌集『寂光』を発表する一方、「マンボウ・シリーズ」や『あくびノオト』などユーモアあふれるエッセイでも活躍した。父、斎藤茂吉の生涯をつづった「茂吉四部作」により大佛次郎賞受賞。

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