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楢山節考

深沢七郎/著

572円(税込)

発売日:1964/08/03

  • 文庫

残酷な棄老伝説を通して人間の矜持と生と死の尊厳を極限まで問う名作。

「お姥(んば)捨てるか裏山へ 裏じゃ蟹でも這って来る」雪の楢山へ欣然と死に赴く老母おりんを、孝行息子辰平は胸のはりさける思いで背板に乗せて捨てにゆく。残酷であってもそれは貧しい部落の掟なのだ――因習に閉ざされた棄老伝説を、近代的な小説にまで昇華させた「楢山節考」。ほかに「月のアペニン山」「東京のプリンスたち」「白鳥の死」の3編を収める。

目次
月のアペニン山
楢山節考
東京のプリンスたち
白鳥の死
解説 日沼倫太郎

書誌情報

読み仮名 ナラヤマブシコウ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-113601-1
C-CODE 0193
整理番号 ふ-5-1
ジャンル 文芸作品
定価 572円

著者プロフィール

深沢七郎

フカサワ・シチロウ

(1914-1987)山梨県石和町生れ。少年時代からギター演奏に熱中し、戦時中17回のリサイタルを開く。戦後、日劇ミュージック・ホールに出演したりしていたが、1956(昭和31)年『楢山節考』で、第1回中央公論新人賞を受賞し作家生活に入る。『東北の神武たち』『笛吹川』などを発表するが、1960年の『風流夢譚』がテロ事件を誘発し、放浪生活に。埼玉県菖蒲町でラブミー農場を営んだり、今川焼きの店を開いたりしながら『甲州子守唄』『庶民烈伝』などを創作、1979年『みちのくの人形たち』で谷崎潤一郎賞を受賞。

判型違い

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