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鞄に本だけつめこんで

群ようこ/著

693円(税込)

発売日:2020/03/28

  • 文庫
  • 電子書籍あり

私の暮らしにはいつも本があった。名作が蘇らせる思い出を綴る、読書愛溢れるエッセイ。

私は子供のころから本を読むのが一番好きだった。梶井基次郎を読むたび湧き出す愛猫への思い。永井荷風が思い出させる幼き日の家出。坂口安吾に救われた思春期。幸田文とはだいぶ違った父娘関係。谷崎に性の厄介さを教えられ。小学生からの付き合いになる林芙美子……。本さえあれば、どんな日常も笑えて愛おしい。思い出をカラフルに彩る24冊の名作を紹介、読書の幸福に満ちた名エッセイ集。

目次
1冊目 幸田文「父・こんなこと」
父親は、なぜか、どうも恥ずかしい
2冊目 梶井基次郎「愛撫」
かわいい家族、猫
3冊目 梶山季之「色魔」
男って何なのか
4冊目 金子ふみ子「何が私をこうさせたか」
なるべく楽しく生きたいけれど
5冊目 坂口安吾「堕落論」
不良になりたい
6冊目 山川方夫「街のなかの二人」
「恋愛」についてたまには悩みたい
7冊目 久生十蘭「キャラコさん」
清く正しく美しい人
8冊目 川端康成「山の音」
舅は哀しい
9冊目 森田たま「もめん随筆」
利口な女と聡明な女
10冊目 田中英光「オリンポスの果実」
スポーツマンはかっこ悪い
11冊目 「寺田寅彦随筆集」
自分の顔を見るのが怖い
12冊目 谷崎潤一郎「瘋癲老人日記」
老人は枯れているか
13冊目 尾崎翠「第七官界彷徨」
隣りの家の小さな秘密
14冊目 横光利一「火」
子供だって悲しい
15冊目 杉本鉞子/大岩美代訳「武士の娘」
外国暮らしを夢みるとき
16冊目 永井荷風「ぼく東綺譚」
電球の光が懐かしい
17冊目 矢田津世子「茶粥の記」
料理は苦手
18冊目 志賀直哉「網走まで」
ドキドキしながら読んだ教科書
19冊目 田村俊子「女作者」
原稿を書くのは楽しいか
20冊目 佐藤春夫「美しい町」
マイ・ホームなんかいらない
21冊目 中勘助「銀の匙」
大人が喜ぶ物語
22冊目 「三島由紀夫レター教室」
手紙は難しい
23冊目 野溝七生子「緑年」
女って何なのか
24冊目 林芙美子「放浪記」
死ぬまで読みつづけたい
あとがき
二〇二〇年のあとがき
解説 原田宗典

書誌情報

読み仮名 カバンニホンダケツメコンデ
シリーズ名 新潮文庫
装幀 shimizu「本にかくれるネコ」/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 336ページ
ISBN 978-4-10-115933-1
C-CODE 0195
整理番号 む-8-1
ジャンル 文学・評論
定価 693円
電子書籍 価格 693円
電子書籍 配信開始日 2020/06/19

著者プロフィール

群ようこ

ムレ・ヨウコ

1954(昭和29)年、東京都生れ。六回の転職を経て、本の雑誌社勤務時代にエッセイを書き始め、1984年『午前零時の玄米パン』を刊行、独立する。『トラちゃん』『鞄に本だけつめこんで』『膝小僧の神様』『無印おまじない物語』『ネコと海鞘(ほや)』『またたび回覧板』『飢え』『ヤマダ一家の辛抱』『ビーの話』『小美代姐さん花乱万丈』『きもの365日』『平林たい子伝 妖精と妖怪のあいだ』『かもめ食堂』『しいちゃん日記』『ぢぞうはみんな知っている』『おんなのるつぼ』『れんげ荘』『パンとスープとネコ日和』『おとこのるつぼ』『ゆるい生活』『じじばばのるつぼ』『うちのご近所さん』『子のない夫婦とネコ』など著書多数。

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