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日曜日の歴史学

山本博文/著

572円(税込)

発売日:2015/09/29

  • 文庫

猟師が大名を射殺!? 優秀すぎた「鬼平」!? 歴史を学び、楽しむための知識満載の入門書。

豊かな老後を送った、江戸の隠居名人五人の生き方。幕府の制度が確立した寛永、天下泰平の元禄、役職大改革の享保、庶民の時代の文化・文政。時代小説に見る幕府の役職、庶民・旗本の暮らしと藩の仕組み。歴史研究におけるインターネットの正しい使い方……。歴史研究へのアプローチの方法、江戸時代の基礎知識、時代小説の読み方など、歴史を楽しむためのポイントを判りやすく解説。

目次
はじめに
第一講 江戸の人物に学ぶ隠居学
1 早期退職して人生の夢を実現する─神沢杜口
2 隠居後に本当にやりたかったことを学ぶ─伊能忠敬
3 働く老後も生き甲斐のうち─大田南畝
4 町歩きの楽しみ─村尾嘉陵
5 老後の健康─貝原益軒
第二講 歴史愛好家から歴史研究者へ
1 インターネット上の疑問から
2 江戸時代の日記の世界
第三講 固定的な歴史観念から離れる
1 徳川中心史観を相対化する
2 悪代官史観に疑問を持つ
第四講 年号から江戸時代を大きくつかむ
1 寛永時代─幕府の制度が確立した時代
2 元禄時代─天下泰平の象徴的時代
3 享保時代─幕府役職制度の大改革
4 安永・天明時代(田沼時代)─賄賂政治の功罪
5 文化・文政時代─庶民の活力と化政文化
第五講 「江戸時代」でよくある質問
1 御三家・御三卿とはどういう大名ですか
2 これだけは知りたい江戸時代の「鎖国」
第六講 江戸城大奥という役所
1 大奥の制度と大奥女中
2 大奥女中のいじめ─組織のしがらみさまざま
第七講 江戸時代の大震災
1 宝永の大坂大地震と津波
2 安政の江戸大地震と東海大地震
第八講 時代小説で江戸と触れ合う
1 江戸の機動隊─池波正太郎『鬼平犯科帳』
2 男の独り者の暮らしぶり─池波正太郎『仕掛人・藤枝梅安』
3 慶次郎が歩いた江戸の町─北原亞以子『慶次郎縁側日記』
4 遠山金四郎家日記に見る遠山家─宇江佐真理『桜花を見た』
5 幕末・明治の世を武士として生きる─浅田次郎『五郎治殿御始末』
第九講 藤沢周平が描いた「藩」の世界
1 藩という社会・藩士という生き方─藤沢周平『隠し剣 鬼の爪』
2 藩士の身分と側室─藤沢周平『蝉しぐれ』から
第十講 研究者以外にも人気のある信長研究
1 織田信長と「三職推任」
2 信長研究の基本史料「信長公記」
おわりに
文庫版へのあとがき

書誌情報

読み仮名 ニチヨウビノレキシガク
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 288ページ
ISBN 978-4-10-116448-9
C-CODE 0195
整理番号 や-51-5
ジャンル 日本史
定価 572円

著者プロフィール

山本博文

ヤマモト・ヒロフミ

(1957-2020)1957(昭和三十二)年、岡山県生まれ。東京大学文学部国史学科卒、同大学院修了。東京大学史料編纂所教授。専門は近世政治史。新しい江戸時代像を示した『江戸お留守居役の日記』で日本エッセイスト・クラブ賞受賞。『島津義弘の賭け』『「忠臣蔵」の決算書』など著書多数。

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