
海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年 2
506円(税込)
発売日:2009/05/28
- 文庫
なぜヴェネツィアだけが長命を保ちえたのか。無名の、しかし政治・経済のプロであった男たちの、毅然たる生き様。『ローマ人の物語』に並ぶ代表作。
ヴェネツィア共和国は十字軍の熱狂に乗じて東地中海に定期航路を確立し、貿易国としての地歩固めに成功。異教徒との通商を禁じるローマ法王を出し抜き、独自の経済技術や情報網を駆使して、東方との交易市場に強烈な存在感を示した。宗教の排除と政治のプロの育成に重点をおき、強力な統治能力を発揮した内政にも裏打ちされた「ヴェネツィア株式会社」の真髄を描き出す。
目次
カバーの絵画について
第四話 ヴェニスの商人
交易商人(その一)/資金の集め方/交易市場/マルコ・ポーロだけではない/定期航路(ムーダ)の確立/海上法/羅針盤と航海図/船の変化/中世の“シティ”/交易商人(その二)
第五話 政治の技術
共和政維持の苦労/政教分離/政治改革/クィリーニ・ティエポロの乱/「十人委員会」/元首ファリエルの乱/政治と行政
図版出典一覧
書誌情報
読み仮名 | ウミノミヤコノモノガタリヴェネツィアキョウワコクノイッセンネン02 |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 176ページ |
ISBN | 978-4-10-118133-2 |
C-CODE | 0122 |
整理番号 | し-12-33 |
ジャンル | 世界史 |
定価 | 506円 |
著者プロフィール
塩野七生
シオノ・ナナミ
1937年7月7日、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006 年に完結)。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2007年、文化功労者に選ばれる。2008ー2009年、『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。2011年、「十字軍物語」シリーズ全4冊完結。2013年、『皇帝フリードリッヒ二世の生涯』(上・下)を刊行。2017年、「ギリシア人の物語」シリーズ全3巻を完結させた。
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