
8月の果て〔下〕
935円(税込)
発売日:2007/01/30
- 文庫
- 電子書籍あり
「感想か。そんな言葉、この小説にふさわしくないな。ものすごく感動したんだ。ほんとに。」――高橋源一郎氏(朝日新聞書評)。読書人がこぞって絶賛! 小説家・柳美里が、もてる全てを注いだ代表作。
1940年、東京オリンピックは幻と消えた。失意の日々、肌の温みを求める女たちを捨て、雨哲は故郷を去り、一方、娘たちを夢中にする美しい容貌と、兄譲りの健脚に恵まれた弟・雨根は、いつしか左翼活動に深く傾倒した……小説家柳美里が、国・言葉・肉親、すべてを奪われた無名の人々の声に耳をすまし、自身の生につらなる日本と朝鮮半島の百年の歴史を、実存の全てを注ぎ描きあげた傑作。
目次
第十八章 明滅
第十九章 アメアメ フレフレ
第二十章 楽園へ
第二十一章 1944年3月3日
第二十二章 楽園にて
第二十三章 1945年8月15日
第二十四章 抉 られた季節
第二十五章 帰郷
第二十六章 目撃者
第二十七章 アメアメ フレフレ
第二十八章 シャッフル
第二十九章 死 後 結 婚 式
第三十章 8月の果て
解説 高橋源一郎
書誌情報
読み仮名 | ハチガツノハテ2 |
---|---|
シリーズ名 | 新潮文庫 |
装幀 | 井筒啓之/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 文庫、電子書籍 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 576ページ |
ISBN | 978-4-10-122932-4 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | ゆ-8-12 |
ジャンル | 文芸作品、文学賞受賞作家 |
定価 | 935円 |
電子書籍 価格 | 935円 |
電子書籍 配信開始日 | 2021/11/12 |
著者プロフィール
柳美里
ユウ・ミリ
1968(昭和43)年、神奈川県生れ。高校中退後、「東京キッドブラザース」を経て、1988年、演劇集団「青春五月党」を結成。1993(平成5)年、『魚の祭』で岸田國士戯曲賞、1996年、『フルハウス』で野間文芸新人賞、泉鏡花文学賞、1997年、『家族シネマ』で芥川賞、1999年『ゴールドラッシュ』で木山捷平文学賞、2020(令和2)年、『JR上野駅公園口』で全米図書賞を受賞。著書に『ねこのおうち』、『南相馬メドレー』『飼う人』『JR高田馬場駅戸山口』など多数。
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