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水神〔上〕

帚木蓬生/著

649円(税込)

発売日:2012/05/29

  • 文庫
  • 電子書籍あり

「筑後川の恵みで、村人たちを潤したい」庄屋はその大事業に全身全霊で臨んだ。新田次郎文学賞受賞。

目の前を悠然と流れる筑後川。だが台地に住む百姓にその恵みは届かず、人力で愚直に汲み続けるしかない。助左衛門は歳月をかけて地形を足で確かめながら、この大河を堰止め、稲田の渇水に苦しむ村に水を分配する大工事を構想した。その案に、類似した事情を抱える四ヵ村の庄屋たちも同心する。彼ら五庄屋の悲願は、久留米藩と周囲の村々に容れられるのか──。新田次郎文学賞受賞作。

  • 受賞
    第29回 新田次郎文学賞
目次
第一章 水遠(すいおん)
一 打桶
二 棒晒し
三 藁餅
四 初鉄漿
五 時疫
六 扱箸
第二章 水流(すいりゅう)
一 逆嘆願
二 首唱召喚
三 水刎
四 夫役
五 川成洗剥
六 誓詞血判
七 冬蛍
八 年貢駄

書誌情報

読み仮名 スイジン1
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 352ページ
ISBN 978-4-10-128822-2
C-CODE 0193
整理番号 は-7-22
ジャンル 歴史・時代小説
定価 649円
電子書籍 価格 605円
電子書籍 配信開始日 2014/11/21

著者プロフィール

帚木蓬生

ハハキギ・ホウセイ

1947(昭和22)年、福岡県生れ。東京大学仏文科卒業後、TBSに勤務。2年で退職し、九州大学医学部に学ぶ。2024年10月現在は精神科医。1993(平成5)年『三たびの海峡』で吉川英治文学新人賞、1995年『閉鎖病棟』で山本周五郎賞、1997年『逃亡』で柴田錬三郎賞、2010年『水神』で新田次郎文学賞、2011年『ソルハ』で小学館児童出版文化賞、2012年『蠅の帝国』『蛍の航跡』の二部作で日本医療小説大賞、2013年『日御子』で歴史時代作家クラブ賞作品賞、2018年『守教』で吉川英治文学賞と中山義秀文学賞をそれぞれ受賞。『国銅』『風花病棟』『天に星 地に花』『受難』『悲素』『襲来』『花散る里の病棟』といった小説のほか、ギャンブル依存に関する新書や選書、児童書などにも多くの著作がある。

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