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仁淀川

宮尾登美子/著

693円(税込)

発売日:2003/08/28

  • 文庫

綾子二十歳。敗戦、疾病、両親の死。絶望の底で見出した作家への道。『櫂』『春燈』『朱夏』と連山を成す宮尾文学の最高峰。

満州で敗戦を迎え、夫と幼い娘と共に必死に引揚げてきた二十歳の綾子は、故郷高知県の仁淀川のほとりにある夫の生家に身を落ち着ける。農家の嫁として生活に疲れ果てて結核を発病した綾子に、さらに降りかかる最愛の母・喜和と父・岩伍の死。絶望の底で、せめて愛娘に文章を遺そうと思い立った綾子の胸に「書くことの熱い喜び」がほとばしる。作家への遥かな道のりが、いま始まった――。

書誌情報

読み仮名 ニヨドガワ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 400ページ
ISBN 978-4-10-129317-2
C-CODE 0193
整理番号 み-11-54
ジャンル 文芸作品、文学賞受賞作家
定価 693円

著者プロフィール

宮尾登美子

ミヤオ・トミコ

1926(大正15)年、高知市生れ。17歳で結婚、夫と共に満州へ渡り、敗戦。九死に一生の辛苦を経て1946(昭和21)年帰郷。県社会福祉協議会に勤めながら執筆した1962年の「連」で女流新人賞。上京後、九年余を費し1972年に上梓した「櫂」が太宰治賞、1978年の『一絃の琴』により直木賞受賞。2009(平成21)年文化功労者となる。他の作品に『序の舞』(吉川英治文学賞)『春燈』『朱夏』『寒椿』『宮尾本平家物語』『錦』など。

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