
ジオラマ
572円(税込)
発売日:2001/09/28
- 文庫
痺れた。壊れた。失った。私のかたちが、変わってゆく。
ベルリンのガイドで生計を立てる、美貌の男、カール。地方銀行に勤める平凡な会社員、昌明。金のため男に抱かれることに疲れ始めた、カズミ。退屈な生活。上下運動を繰り返す、エレベーターのような日々。しかし、それがある時、一瞬にして終焉を迎える。彼らの目の前に現れた、まったく新しい光景。禁断の愉悦に続く道か、破滅の甘美へと流れゆく河か。累卵の如き世界に捧げる、短編集。
書誌情報
読み仮名 | ジオラマ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 304ページ |
ISBN | 978-4-10-130631-5 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | き-21-1 |
ジャンル | 文芸作品、文学賞受賞作家 |
定価 | 572円 |
著者プロフィール
桐野夏生
キリノ・ナツオ
1951年金沢市生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、1998年『OUT』で日本推理作家協会賞、1999年『柔らかな頰』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、2005年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、2008年『東京島』で谷崎潤一郎賞、2009年『女神記』で紫式部文学賞、2011年『ナニカアル』で読売文学賞、2023年『燕は戻ってこない』で毎日芸術賞と吉川英治文学賞を受賞など、主な文学賞を総なめにする。ほかにも『ポリティコン』『ハピネス』『バラカ』『日没』など著書多数。2015年、紫綬褒章を受章。2021年早稲田大学坪内逍遙大賞、2024年日本芸術院賞を受賞。2021年より日本ペンクラブ会長。
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