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もうひとつの「流転の海」

宮本輝/著 、堀井憲一郎/編

605円(税込)

発売日:2021/10/28

  • 文庫

「流転の海」の松坂一家と思しき家族が活躍する名短編と傑作エッセイ、全15編を新編集。

「流転の海」全九部を読了した時の感動の中に芽生えた小さな喪失感は、やがて熊吾ロスとなって大きく育っていく。そこで、調査するライター堀井憲一郎が、宮本輝の全短編、全エッセイを渉猟し、松坂一家と思しき人々の軌跡を捉えた作品を探し出した。「寝台車」「吹雪」「夕刊とたこ焼き」「力道山の弟」「小旗」「お天道様だけ追うな」「眉墨」等、「流転の海」の輝きそのままの傑作が15編集まった。

目次

寝台車
吹雪
雪とれんげ畑
夕刊とたこ焼き
正月の、三つの音
力道山の弟
私の「優駿」と東京優駿
紫頭巾
私の愛した犬たち
「風の王」に魅せられて
小旗
お天道様だけ追うな
眉墨
母への手紙
――年老いたコゼット
解説 堀井憲一郎
典拠一覧

書誌情報

読み仮名 モウヒトツノルテンノウミ
シリーズ名 新潮文庫
装幀 榎俊幸/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 256ページ
ISBN 978-4-10-130759-6
C-CODE 0193
整理番号 み-12-59
ジャンル 文学・評論
定価 605円

著者プロフィール

宮本輝

ミヤモト・テル

1947(昭和22)年、兵庫県神戸市生れ。追手門学院大学文学部卒業。広告代理店勤務等を経て、1977年「泥の河」で太宰治賞を、翌年「螢川」で芥川賞を受賞。その後、結核のため2年ほどの療養生活を送るが、回復後、旺盛な執筆活動をすすめる。『道頓堀川』『錦繍』『青が散る』『流転の海』『優駿』(吉川英治文学賞)『約束の冬』(芸術選奨文部科学大臣賞)『にぎやかな天地』『骸骨ビルの庭』(司馬遼太郎賞)『水のかたち』『田園発 港行き自転車』等著書多数。2010 (平成22)年、紫綬褒章受章。2018年、37年の時を経て「流転の海」シリーズ全九部(毎日芸術賞)を完結させた。

The Teru's Club / 宮本輝公式サイト (外部リンク)

堀井憲一郎

ホリイ・ケンイチロウ

1958(昭和33)年、京都市出身。早大卒。高校では落語研究会、大学では漫画研究会に所属。調査して書くというスタイルで大ブレーク。テレビ・ラジオにも活躍の場を広げる。『スキーの便利帖』『ホリイの調査』『馬鹿が止まらない』『『巨人の星』に必要なことはすべて人生から学んだ。あ。逆だ。』『若者殺しの時代』『東京ディズニーリゾート便利帖 第3版』『いつだって大変な時代』『いますぐ書け、の文章法』『ねじれの国、日本』『落語論』『1971年の悪霊』『流転の海 読本』など著書多数。

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