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老嬢は今日も上機嫌

吉行和子/著

482円(税込)

発売日:2011/01/28

  • 文庫

姉であり友人であり、時には不思議人間。彼女の貯めた教養と知識と見聞をたった一冊のこの本から受けとれる私は凄く幸せで、嬉しいです。――ピーコ絶賛! ベテラン女優が日々を綴る滋味あふれるエッセイ。

父、兄、妹はいずれも作家、母は日本初の美容師。個性豊かな一家に育った女優・吉行和子は、舞台「アンネの日記」でデビュー以来、半世紀を経てなお輝き、俳人としても活躍。その原動力は、何処から生まれるのか。家族、友人、仕事、旅、本──好きなものへの「好奇心」と「距離感」とを併せ持ち、軽やかに生きることこそが、その源と言える。鋭い感性で綴る、滋味あふれるエッセイ。

目次
生まれた街で
ここで生まれ……暮らした/父エイスケと母あぐり/往診の女医、まるで神様/遊び場は「人気役者の家」/時は移れど桜の土手は/今はまぼろし鏡花の桜/思い出共に 番町の仲間/薬屋おじさん大予言/あの方に逢わず逝った兄/隣家に来た兵隊の質問
人間というものは I
電話/小説は面白い/大調和/ユーロ物語/アミダ籤/張さん/霧のミラノ空港/荒絹/宇宙食/貧しい食生活/折り梅/至福の時/卒業式/一人芝居/落ち着かない日々/ナレーション/ふるさと/監獄ジャズin明治村/乱れ咲き/二人旅/二人旅、つづき/ニキの死/サッカー戦を観ながら/アメリカの夜/あぐり、初めてのヨーロッパ
本と暮らす日々
ユーモアいっぱいの日記/幻想と現実の間/ウィーンで生きた日本女性/時代性を物語る演劇/小沢昭一さんとの出会い/懐かしい友人たち/料理本に誘われて台所へ/脇役の凜々しさに涙/知人の個人史を読む/「言葉」へのこだわり
人間というものは II
正しい日本語に出合う/架空と現実/名優の素顔/「こころの山脈」/見て見ぬふり/ユーミンはすごい!/恐怖心のもと/“ブランド漬け”変だよ/なんか悔しい/女三人乱れ咲き/問題のワイド画面/それがどうしたの?/香典返しはなくそう/美容院 何故ガラス張り/夫の肩書/母の好奇心/もしあの時/小学校ロケでびっくり/憂鬱な日々/「期日前投票」を初体験/つれづれ三人旅/ナターシャの憂鬱/人見絹枝さん/チャイルドライン?/松井報道で思い出した/「面白そう!」が原動力/信楽ロケの日々/こいつぁ~春から……/映画は生きている/電話の向こう側/幸福な日々を願う
日々を生き、日々を詠む
わが家のキッチン/ふたりで散歩/おふくろの味/父親という存在/再会/春の小川/歌に生き、恋に生き/がばいばあちゃん/少年の恋/幼馴染/楽しい春/二度目のベルリン/しゃきしゃき歩く/鳥取にて/「隠れ家」に行く/芥川を読む/春うらら/時の過ぎゆくままに/三人で笑った/舞妓さんの思い出/ビバ、百歳/マリア・カラスの声/俳句を声にする/永遠の語らい/さよなら舞台/カミサマノオハナシ
あとがき
文庫版あとがき
解説 ピーコ

書誌情報

読み仮名 ロウジョウハキョウモジョウキゲン
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 288ページ
ISBN 978-4-10-134535-2
C-CODE 0195
整理番号 よ-35-1
ジャンル エッセー・随筆
定価 482円

著者プロフィール

吉行和子

ヨシユキ・カズコ

東京生れ。女優。父エイスケ、兄淳之介、妹理恵は作家。母あぐりは日本初の美容師。劇団民藝に学び、1957(昭和32)年「アンネの日記」で主演デビュー。日本アカデミー賞優秀主演女優賞、毎日映画コンクール田中絹代賞など、舞台・映画での受賞多数。映画は「愛の亡霊」「折り梅」「佐賀のがばいばあちゃん」「おくりびと」など、テレビは「3年B組金八先生」「ふぞろいの林檎たち」「ナースのお仕事」など、舞台は、一人芝居「MITSUKO」「アプサンス~ある不在~」など幅広く活躍。著書は1984年に第32回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した『どこまで演れば気がすむの』ほか、『ひとり語り―女優というものは―』『あぐり白寿の旅』(共著)など。

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