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いとみち

越谷オサム/著

737円(税込)

発売日:2013/10/29

  • 文庫
  • 電子書籍あり

ミリオンセラー『陽だまりの彼女』の著者による、最高にヘタレでかわいい新・ヒロイン「いと」登場! 初々しさMAX! 16歳、メイドカフェでバイト中。

相馬いと。青森の高校に通う16歳。人見知りを直すため、思い切ってはじめたアルバイトは、なんとメイドカフェ。津軽訛りのせいで挨拶も上手に言えず、ドジばかりのいとだったが、シングルマザーの幸子やお調子者の智美ら先輩に鍛えられ、少しずつ前進していく。なのに! メイドカフェに閉店の危機が~~。初々しさ炸裂、誰もが応援したくなる最高にキュートなヒロインの登場です。

  • 映画化
    いとみち(2021年6月公開)

書誌情報

読み仮名 イトミチ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 384ページ
ISBN 978-4-10-135362-3
C-CODE 0193
整理番号 こ-52-2
ジャンル 文芸作品
定価 737円
電子書籍 価格 693円
電子書籍 配信開始日 2018/06/01

映画「いとみち」、主演の駒井蓮さんからのメッセージ(書店さん用PV)

映画「いとみち」日記

青森県・津軽地方を舞台に、16歳相葉いとの成長を描く映画「いとみち」。コロナウイルスに翻弄されながらの映画作りの中で、監督は何を感じ、何を考えたのか。2020年3月〜12月の記録。

横浜聡子

いとみち

三月二十一日
 弘前。数日前からプロデューサー松村龍一さんと助監督松尾崇さんとロケハン・現地キャスト一般公募オーディションに来ている。大学の演劇サークルの若者、地元の劇団俳優、中高校生、市役所の職員、主婦、様々な経歴を持つ方が集まってくれた。一枚程度のシナリオを渡し芝居をしてもらう。上手い下手を見るわけではない。動き、セリフを喋るという行為の中に、こちらが求める人物像との符合や何らかの可能性を探す。皆さん、自分をよく見せようとか上手くやろうという俗欲がない。技術や観念の手前にいる人たちの芝居を見るのは楽しい。
 休憩時間、松尾さんとイタリアの新型コロナウイルスの感染状況の話題に。感染者が日々千単位で増えている。映画「テルマエ・ロマエ」で、イタリアに長期滞在していた松尾さんは同国に思いを馳せる。日本にも感染拡大の気配がすぐそこまで来ている。再来月に迫る我々の撮影は一体どうなるのか……。

三月三十日
 都内。エグゼクティブプロデューサー川村英己さん、松村さんと打ち合わせ。二ヶ月後に予定される撮影をどうするか決断の日。
 コロナ以降困難になることは、多数の人間が集まりそこでの経験を共有すること。単なる情報の共有であれば、オンラインを利用し進めていくこともできるのかもしれない。「人はなぜ集まらなければならないのか」ということ自体が今後あらゆる場面で問われることになるだろう。では撮影行為はどうなのか。集まらずとも実行可能な方法は見当たらない……。全く先が見えない状況で、「この場合はこうなるだろう」という仮定をいくつも想定し話し合いを進めた。結果、五月のクランクインは見送ることが決まる。中止ではなくあくまで延期、状況を見つつ秋のクランクインを目指す、という結論に至ったことだけが救いだったが、予算、俳優・スタッフのスケジュールの確保等、現時点で見通しの立たない問題を抱えつつ話し合いは終わった。目下シナリオ直しを続ける。何かやり続けないと気持ちが持ちそうにない。

四月三十日
 プロデューサーとZoomにてシナリオ打ち。改稿への意見をもらう。初めてのZoom、空間を共有しない相手とのやりとりは対話の実感が伴いづらい。自分がいるこの部屋の空間だって、現実だという確証はそもそもないが。

五月三十日
 松村さんより、九月中旬にクランクインの見通しと関係者に通達。
 メインキャスト・スタッフのスケジュールの確認も取れ、ロケ地の弘前市や板柳町も撮影を心待ちにしてくれているとのこと……安堵。国の先手の対策が見えない中での緊急事態宣言解除、夏頃また感染者が増えるだろうから全く油断できないが前に進む。

六月十五日
 主人公・相馬いと役の駒井蓮さんの三味線練習最新動画が送られてくる。その上達ぶりに舌を巻く。駒井さんは幾分大人っぽくなっている。いとの年齢である十六歳に見えるだろうか。早く撮りたい。

七月十六日
 駒井さんと何ヶ月ぶりかの対面。近況について話した後、シーン毎に読み合わせ。答え合わせではなく、可能性を探るための。

七月二十四日
 衣装部藪野麻矢さんからメイド服デザイン案が届く。グリーン基調で、蕾のような袖の膨らみ、随所についた三角のトゲトゲ、キュートとパンクの融合。まだ見ぬメイド服の誕生の瞬間に胸躍る。

八月十八日
 改稿シナリオ提出。前稿よりA4用紙五ページ分短く。尺にすると約十分の短縮。父と娘、祖母の和睦シーンを思い切って切る。

八月二十二日
 青森市にて、いとの祖母・ハツヱ役の西川洋子さんと駒井さんの初顔合わせ。二人の三味線演奏のすり合わせが今日の一番の課題。
 津軽三味線の名手、高橋竹山先生の一番弟子である西川さんの奏法と、小山貢先生のもとで修業を積む駒井さんの小山流奏法。孫と祖母の奏法の違いをどう映画に取り込むか。

八月二十七〜三十日
 俳優部衣装合わせ。いとの父・耕一役の豊川悦司さんと衣装合わせ前にシナリオについて話す。主演以外の俳優と撮影前にシナリオについて腰を据えてじっくりと話すということは今までなかった気がする。この時間が嬉しい。

九月四日
 PCR検査。今日明日でスタッフ全員が検査を受ける。青森入りは誰一人欠けては困るが、万が一自分が陽性だった場合、Zoomか何かで遠隔演出するしか策が浮かばない。
 夜、検査施設から電話連絡。結果陰性。

九月六日
 スタッフ全員、PCR検査結果陰性。奇跡!

九月十日
 青森入り。弘前へ移動し宿泊先の東栄ホテルへ。心の支えに持ち込んだ映画は三本、「5時から7時までのクレオ」(アニエス・ヴァルダ監督)、「浮き雲」(アキ・カウリスマキ監督)、「蜂の巣の子供たち」(清水宏監督)。これから始まる日々に、映画を観る余裕が果たしてあるのか。
 ホテルに程近いメインロケセットのメイド珈琲店を覗く。数週間前まで空きテナントだった場所がどう切り取っても営業中の店舗にしか見えない空間へと変貌を遂げている。美術部とボランティアスタッフの皆さんの創造。負けられない。

九月十四日
 駒井さんと西川さんの三味線合奏練習。二人の呼吸は二人にしかわからなく、他者は介入しがたい。そして二人を見ているうちに、奏法の違い云々ではなく、ただ音で呼応し合う二人の姿さえ撮れれば十分なのかもしれないと思い始める。

九月十五日
 弘前八幡宮にて撮影成功祈願。全員集ってお祓いというわけにもいかず、駒井さん、私、ごく少数のスタッフで。安全に撮影を終えられることだけを願う。おみくじは大吉。御託宣「他人の言うことに流されるな」。
 昼、駒井さん、黒川芽以さん、横田真悠さん、中島歩さん、メイド珈琲店の面々が集まり「津軽メイド珈琲店」の挨拶や所作の確認。
 夕方、メイド珈琲店にて明日の撮影の確認。今日青森入りした常連客役の宇野祥平さんも来ていた。「撮影前日に外を出歩いてる監督さんって珍しい」と言われる。確かにイン前の監督は部屋に籠もってじっくり考え事をするのが普通である。不安になる。

九月十六日
 クランクイン。撮影初日は大概、シンプルなシーンから始まる。
 今回の一発目はいとが初めてメイド珈琲店を訪れるシーン。私もスタッフも、初めて目の前に現れた「相馬いと」を探っている。いとの立ち方は? 歩き方は? 表情、視線は? 声の出し方は? 駒井さん自身も探っている。

九月十八日
 撮影三日目。黒川さんがムードメーカーとなり津軽メイド珈琲店メンバーの関係性が築かれ、日に日に結束力が強まっている。励まされる。
 オーナー・成田役、古坂大魔王さんクランクイン。頭で考え作り込んだ芝居をするのではなく実際動き、喋りながらその場で役を身体に入れていく古坂さんの反射神経。

九月十九日
 撮影四日目。浅虫海岸。黒川さん演じる幸子といとのシーン。今回津軽弁のセリフが多い黒川さん、類まれな音感によりそのイントネーションはほぼ完璧。ここまで津軽弁を話せるようになった俳優はいまだかつて見たことがない。
 普段無口ないとが、初めて自分について他者に語る。テストの時、駒井さんがいとになった瞬間を見た。

九月二十一日
 撮休日。各部準備。撮影部と演出部、私は実景撮り。岩木山の前を走る五能線の電車を狙う。岩木山が雲から顔を出すのをしばらく待つも、雲消えず。

九月二十二日
 撮影六日目。電車撮影日。電車を借り切っての撮影が不可能なため、通常運行の電車に俳優部、エキストラ、スタッフで乗り込み走行中と停車中の両時間を狙ってあらかじめ決めたカット割を撮っていく。ほとんどが一発か二発勝負。電車発着時刻や停車時間の下調べ、カメラ位置の即興的判断、芝居……各部署の努力で何とか撮り切る。

九月二十三日
 撮影七日目。ビルの階段の踊り場で、いとと智美が初めて二人きりになるシーン。智美役の横田さんには、演じることに対する恥じらいのようなものが時折垣間見えて、人としてとても信頼できる。
 夜、三味線修理を手掛け、ご本人も三味線奏者である工藤満次さんの作業場にお邪魔する。修理シーンは当初シナリオにはなかったのだが、以前満次さんの修理作業を見せていただいたとき、この姿をどうしても撮りたいと思いシーンを作った。物語の進行のためのシーンではなく、職人の生々しい手付きを映画の中で目撃して欲しいという試み。

九月二十四日
 撮影八日目。板柳町。いとが道を歩くシーンはシナリオ中に七回。それらをまとめて撮影。
 道を撮影するのは難しい。まず場所選び。景色がきれいというのだけではだめだが、かといって画で切り取った時に何の特徴もない道でもだめである。ありそうでなかなかない。ロケ場所を探す制作部が最も頭を使う場所の一つ。
 岩木川沿いの道はロケハン中に見つけた。草がぼうぼうに生茂り、正確には道ではなかったが、青森河川国道事務所の方々に草を除いていただき、道にしてもらった。そこから岩木山を見るいとの、とてもいい表情が撮れた。岩木山は今日も雲をかぶっている。

九月二十五日
 撮影九日目。メイド珈琲店の常連客は現地オーディションに来てくれた熊谷さん、石郷さん、柴山さん。芝居がほぼ初めての三人。今日は初めてセリフがある。三人とも気負いがなく素朴で、撮っていて気持ちがいい。彼らに混じり違和感なくそこに居られる横浜組常連俳優、宇野さんもまたすごい。
 夜、カウリスマキ監督「浮き雲」を少し観る。新規オープンを迎えたレストランに、客が少しずつ増えていくまでの時間の積み重ね方の描写の勉強に。セリフなしでも見えてくる人物たちの心情。大好きな映画。

九月二十七日
 撮影十一日目。いとの三味線演奏シーンの山場。
 西川さんクランクイン。孫の演奏を聴く祖母の単独ショットを撮る。芝居が初めての西川さんだが、思索にふける深い表情を見せる。緊張も一切見られない。西川さんの生きてきた時間の厚みそのものがそこにある感じ。役者。
 クランクイン以降もホテルで一人、日々練習を続けていた駒井さんの演奏姿を、カメラアングルを変え幾度も撮る。数時間もの間、その演奏回数は何十回になったか知れない。
 全て撮りきった後、皆からいとへ、自ずと拍手が沸き起こる。

九月二十八日
 撮影十二日目。メイド珈琲店撮影最終日。いとの父役、豊川さんクランクイン。現場に緊張が走る。私が緊張しているだけか。
 中島さん、横田さんと、メイド珈琲店メンバーが順にクランクアップを迎えていき、ついにこの映画のラスト、いとと幸子のシーン。
 静寂の中、黒川さんの作る場のリズムに駒井さんが引き寄せられていく。構成は五カット、ラストカットへ来てどう撮るべきか分からなくなり、一時停滞、撮影終了は真夜中を超えた。
 黒川さんがクランクアップ。寂しさまた一つ。


いちみち

九月二十九日
 撮影十三日目。弘前フィルムコミッションの石場隆之さんの運転する車が急なカーブの続く山道をグングン登る。岩木山登山シーン撮影日。本来は来週撮影予定のシーンだったが、予定日は晴天が見込めず、松尾さんの判断で、快晴の本日へと急遽スケジュール変更となった。
 八合目で下車し、リフトで九合目へ。ロケハン時は霧で視界が遮られ撮影ポイントを決めることができなかったため、九合目から頂上まで、カメラマンの柳島克己さんと撮影ポイントを決めながら急な岩肌を登っていく。
 頂上到着。下界がこれほど鮮明に見えることはそうそうないと、岩木山登山に慣れた方も驚くほどの絶景を前に、いとと耕一の芝居部分をまず撮影。
 全員で下山しつつ、今度はいとと耕一が山を登る場面を撮っていく。セリフがほぼないこのシーンで押さえるべきは「娘と父の視線の交わし合い」「山を登る肉体」「途中で変わる二人の位置関係」の三つ。

十月一日
 撮影十四日目。登山時の筋肉痛を引き摺りつつ撮影は後半戦へ、メインロケ地である板柳町にて、相馬家撮影初日。
 駒井さん、豊川さん、西川さん、三世代家族の初集合。
 義理の親子という設定など気にすることなく「私、豊川さんのファンなんです」とご本人に恥ずかしげに伝える西川さんの可愛らしさ。

十月三日
 撮影十六日目。一日の撮影が終わり皆が帰った後、松尾さんと翌日撮るシーンの俳優の動きについて話し合うのが通例となっている。眠さと寒さが限界に来たところで、残って待っていてくれた制作担当の大川哲史君の備品車の大型トラックに乗り込み、弘前へ帰る。撮影とは無関係のこの上なく下らない話をしながら、真っ暗な板柳の夜道を走る。ヘッドライトに照らされ闇の中にぽっと浮かび上がるリンゴが美しい。

十月四日
 撮影十七日目。いと、耕一、ハツヱ、家族のシーンの撮影が続く。
 家族の食事、食後に居間で過ごす各々の時間という、凡庸な日常時間をいかに凡庸に撮るか。豊川さんの、娘との距離の取り方は付かず離れず、決して情緒に堕さない絶妙さ。
 撮影の合間、相馬家から見える岩木山の頭上の雲が散り、山が全貌を見せた。すぐに駒井さんを呼び、岩木山を望むいとを撮影。「草をむしって!」「カメラの方に近づいてきて」「岩木山に向かって左手を振って」、カメラを回しながら柳島さんと私が駒井さんに動きの指示を出す。雲のない岩木山がついに撮れた。シナリオにはないシーンだからどこに入るのかはまだわからない。
 差し入れでいただいた板柳の名産、大好物のいたや毛豆(枝豆)がホテルの自室の小さな冷蔵庫を満たす。両手いっぱいの枝豆、癒し。

十月五日
 撮影十八日目。相馬家撮影最終日。
 いと、耕一、ハツヱ、三人のじょっぱり魂のぶつかり合い、面白いシーンが生まれた。西川さんと豊川さん、クランクアップ。

十月六日
 撮影十九日目。いとの唯一の友達・早苗の家を訪ねるシーン。早苗役、ジョナゴールドさんは決して多くない出演シーンの中で毎回強い存在感を見せる。感情のすれ違いから和合への流れ、二人が本当の友達になる瞬間がこのシーンの要。四ページ程の結構な長さ、ワンカットで撮ることになる。何度かテイクを重ね、若い二人の芝居は、固まりすぎず、かつ氷結した。
 クランクアップ。


いちみち

十月十五日
 都内。編集初日。素材を繋げた状態のものを初めて観る。撮影時の数々の記憶の方が生々しく残っていて、映像を客観的に観られないのが辛い。寝かせ期間も含め、編集には半年くらい時間が欲しいものだ。尺は二時間二十分程。二時間以内の映画にしたい。

十月二十一日
 編集作業七日目。一番の悩みはこの映画の終わり方。編集技師普嶋信一さんと幾つものパターンを試す。試しては悩み、悩んでは試しの繰り返し。

十月二十八日
 第一回編集ラッシュ。スタッフ、関係者が集まる。毎度のことだがこの時の緊張たるや。映画への客観性をまだ取り戻せない中、プロデューサーとスタッフの細かい意見がありがたい。全てを聞くわけにはいかないが。

十一月二十四日
 駒井さんアフレコ録り。駒井さんは映画撮影で新しい役を演じている最中。相馬いとの面影は消え去っている。この三ヶ月間、毎日いとを見続けている者としては寂しい。が、アフレコ録りを始めてものの数分で、津軽弁訛りの木訥ないとが戻って来た。駒井さんの相変わらずの勘の良さ。
 終了後、松村プロデューサーが蝋燭を立てたケーキを運んで来る。もうすぐ二十歳の誕生日の駒井さん、ささやかなお祝いを。

十二月十八日
 完成披露試写。密を避けての三回上映。お世話になった青森の方々がコロナ禍で来られなくなってしまったことが残念だったが、キャスト、スタッフ、原作の越谷オサムさん、劇場の支配人……この映画を支えてくれている方々が集まってくださる。感謝。
 映画は、映像と音から成るその物質性のみを指すのではなく、「映画と観る人との間に生まれる関係性」があって初めて映画たり得る。
 映画「いとみち」と観客の、様々な関係性が、これから世の中に一つでも多く築かれることを願う。

「いとみち」
脚本・監督:横浜聡子 原作:越谷オサム「いとみち」
出演:駒井 蓮/豊川悦司 ほか
6月18日青森先行上映、6月25日全国公開

(よこはま・さとこ 映画監督)
波 2021年6月号より

著者プロフィール

越谷オサム

コシガヤ・オサム

1971(昭和46)年、東京生れ。2004(平成16)年、日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作『ボーナス・トラック』でデビュー。他の著作に『階段途中のビッグ・ノイズ』『陽だまりの彼女』『空色メモリ』『金曜のバカ』『せきれい荘のタマル』『いとみち』三部作『房総グランオテル』『まれびとパレード』など。

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