
罪と罰〔下〕
990円(税込)
発売日:1987/06/09
- 文庫
- 電子書籍あり
世のため人のためにぼくは老婆を殺した。これほどの恐怖がついてくるとは……。
不安と恐怖に駆られ、良心の呵責に耐えきれぬラスコーリニコフは、偶然知り合った娼婦ソーニャの自己犠牲に徹した生き方に打たれ、ついに自らを法の手にゆだねる。――ロシヤ思想史にインテリゲンチャの出現が特筆された1860年代、急激な価値転換が行われる中での青年層の思想の昏迷を予言し、強烈な人間回復への願望を訴えたヒューマニズムの書として不滅の価値に輝く作品である。
書誌情報
読み仮名 | ツミトバツ2 |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫、電子書籍 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 608ページ |
ISBN | 978-4-10-201022-8 |
C-CODE | 0197 |
整理番号 | ト-1-19 |
ジャンル | 文芸作品、評論・文学研究 |
定価 | 990円 |
電子書籍 価格 | 924円 |
電子書籍 配信開始日 | 2016/07/29 |
著者プロフィール
ドストエフスキー
Фёдор М.Достоевский
(1821-1881)19世紀ロシア文学を代表する世界的巨匠。父はモスクワの慈善病院の医師。1846年の処女作『貧しき人びと』が絶賛を受けるが、1849年、空想的社会主義に関係して逮捕され、シベリアに流刑。この時持病の癲癇が悪化した。出獄すると『死の家の記録』等で復帰。1861年の農奴解放前後の過渡的矛盾の只中にあって、鋭い直観で時代状況の本質を捉え、『地下室の手記』を皮切りに『罪と罰』『白痴』『悪霊』『未成年』『カラマーゾフの兄弟』等、「現代の予言書」とまでよばれた文学を創造した。
工藤精一郎
クドウ・セイイチロウ
1922年福島生れ。ハルビン学院卒。日ソ文化交流機関講師、関西大学教授等を歴任。著書に『ソ連の素顔』等、翻訳にトルストイ、ドストエフスキー、ツルゲーネフ等のロシア文学、また『ゴルバチョフ回想録』等がある。
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