
族長の秋
1,100円(税込)
発売日:2025/02/28
- 文庫
孤独で残虐な大統領が死んだ──。権力の実相をグロテスクに描き尽くした長編第二作。
無人の聖域に土足で踏みこんだわれわれの目に映ったのは、ハゲタカに喰い荒らされた大統領の死体だった。国に何百年も君臨したが、誰も彼の顔すら見たことがなかった。生娘のようになめらかな手とヘルニアの巨大な睾丸を持ち、腹心の将軍を野菜詰めにしてオーブンで焼き、二千人の子供を船に載せてダイナマイトで爆殺したという独裁者──。権力の実相をグロテスクなまでに描いた異形の怪作。
目次
族長の秋
注解
訳者あとがき
解説 池澤夏樹
書誌情報
読み仮名 | ゾクチョウノアキ |
---|---|
シリーズ名 | 新潮文庫 |
装幀 | 三宅瑠人/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 432ページ |
ISBN | 978-4-10-205213-6 |
C-CODE | 0197 |
整理番号 | カ-24-3 |
ジャンル | 文学・評論 |
定価 | 1,100円 |
関連コンテンツ
著者プロフィール
ガブリエル・ガルシア=マルケス
Marquez,Gabriel Garcia
(1927-2014)コロンビア、アラカタカ生まれ。ボゴタ大学法学部を中退し、新聞記者となって欧州各地を転々とした後、1955年に処女作『落葉』を発表。1967年『百年の孤独』によって一躍世界が注目する作家となった。『族長の秋』『予告された殺人の記録』『コレラの時代の愛』『迷宮の将軍』など次々と歴史的傑作を刊行し、1982年にはノーベル文学賞を受賞した。
鼓直
ツヅミ・タダシ
(1930-2019)旧朝鮮生れ。東京外事専門学校卒業。神戸市外大、神奈川大などでスペイン語を講じながらボルヘス、アストゥリアス、カルペンティエール、コルタサル、ドノソ、ガルシア=マルケスなどの主要作品を翻訳し、ラテンアメリカ文学ブームを牽引した。法政大学教授や日本スペイン協会理事長を歴任。瑞宝中綬章、スペイン民功騎士十字章を受章。
判型違い(単行本)
この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。
感想を送る