イワン・デニーソヴィチの一日
693円(税込)
発売日:1963/03/20
- 文庫
1962年の暮、全世界は驚きと感動で、この小説に目をみはった。当時作者は中学校の田舎教師であったが、その文学的完成度はもちろん、ソ連社会の現実をも深く認識させるものであったからである。スターリン暗黒時代の悲惨きわまる強制収容所の一日を初めてリアルに、しかも時には温もりをこめて描き、酷寒(マローズ)に閉ざされていたソヴェト文学界にロシア文学の伝統をよみがえらせた芸術作品。
書誌情報
読み仮名 | イワンデニーソヴィチノイチニチ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 288ページ |
ISBN | 978-4-10-213201-2 |
C-CODE | 0197 |
整理番号 | ソ-2-1 |
ジャンル | 文芸作品 |
定価 | 693円 |
著者プロフィール
A・ソルジェニーツィン
Solzhenitsyn,A.
1918年、ソ連・南ロシアのキスロヴォツク生れ。砲兵中隊長だった対独戦中の1945年、思想的理由で逮捕され、強制収容所生活を送る。1962年、その経験をもとに描いた『イワン・デニーソヴィチの一日』を発表、一気に世界的名声を得る。1970年ノーベル文学賞受賞。1973年、『収容所群島』第1巻をパリで出版、ソ連当局の批判を受け、翌年国家反逆罪で国外追放となる。ソ連崩壊後の1994年、20年ぶりにロシアに帰国した。
木村浩
キムラ・ヒロシ
(1925-1992)東京生れ。東京外国語大学ロシア語科卒。出版社勤務の後大学で教鞭をとる。『ロシア文学の周辺』等の著書や、ソルジェニーツィン、トルストイ、ドストエフスキー等の翻訳がある。
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