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33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由

井上はじめ/著

1,540円(税込)

発売日:2020/03/25

  • 書籍

給料は10年横ばい、出世は無縁……。それでもお金は貯められる!

ごくごく平凡なサラリーマンの「僕」が、生死をさまよう大怪我を機に開眼! 投資センスがゼロでもできる、驚くほどシンプルなお金の増やし方をやさしく解説。家計にのしかかる住宅ローン、教育費、介護費。さらに老後資金「2000万」問題……。生きていく上で誰もが避けて通れないお金の悩みは、こうして解決します!

目次
はじめに
第1章 半身不随から始まった僕の1億円への道
手取り22万円のサラリーマンの日常が変わった日
たった一つの交通事故が僕の日常を奪っていく
僕のプライドが崩壊した1ヶ月
働けなくなった時、お金について真剣に考えた
なんのために働くのか
目標は、副収入で月100万円以上
お金の増やし方を知らなかった僕
僕には投資のセンスがなかった
与沢翼の「与沢塾」に入塾した僕
働けない自分でもチャレンジができた理由
お金があるから平常心でいられる
第2章 僕は人生最大の発見をしてお金を増やした
未来のお金を想像する
人生最大の発見
人生最大の決断
世界経済にお金を預けるために、僕が選んだ投資先
億万長者になるために続けたたった二つのこと
投資を始めた直後、僕の資産額はどんどん減少していった
いつ成長するかわからないから、いつも投資する
初心者向けのドルコスト平均法
底値で買えばもっと儲かるという幻想は資産運用の落とし穴
どこが成長するかわからないから、全部に投資する
投資信託の購入に立ちはだかる「4つの壁」とは
準備ができてから読んでほしい残り「3つの壁」の越え方
加速度的にお金を増やすために毎月10分だけ続けているルール
今からでも遅くはない2050年までの投資法
30年で1億円を目指す上でのQ&A
第3章 僕は、住居費を払いたくなかった
「資産1億円」と「節約」の関係
家賃は交渉できる
物件を探す時期は5月と11月
仲介不動産屋の営業マンを「即断即決」で味方につける
無職でマイホーム無しが不動産投資に目覚める
賃貸か分譲か、中古マンションをリフォームして住むか?
節約大好き人間にとって不動産投資はとても相性がよかった
初めて買った物件は280万円のマンションの一室
品川で手に入れたダイヤの原石
銀行ローンと不動産購入の話
住宅ローンを断られた僕が選択した禁じ手
親族内ローンを使う際の注意点
この4年間でかかった住居費はゼロ
目利きはお金を生む
不動産売買で本当に嬉しい瞬間
第4章 億万長者になって具体的に変わったこと
僕の全資産を公開します
自分の「今」を把握する
人生が変わったと実感したのは2000万円を貯めた時から
お金が増えるとやるべきことが明確になってくる
お金の棚おろし――お金の不安を抱えている人が今からできること
世界経済にお金を預けるリスクとは
「今」という時代を生きることができてよかった
タイムイズマネーのもう一つの意味
すぐに億万長者になれる方法なんて存在しない
おわりに

書誌情報

読み仮名 サンジュウサンサイデテドリニジュウニマンエンノボクガイチオクエンヲタメラレタリユウ
装幀 市村譲/装画、新潮社装幀室/装幀
発行形態 書籍
判型 四六判変型
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-353281-1
C-CODE 0030
ジャンル 株式投資・投資信託
定価 1,540円

書評

1億円を貯めるのに必要なものとは

勝間和代

 手取り22万円の平凡なサラリーマンが10年間で資産を1億円以上貯められる?

 そんな虫のいい話はないと思うでしょうが、実は時間と勇気と、そして、的確な手法に対する知識さえあれば、できるようになることをこの本の著者である井上はじめさんは教えてくれます。
 しかも、1億円貯めようと思ったきっかけがおもしろい。27歳のときに、通勤途中で入院を2ヶ月も要する死にそうな交通事故にあったときに、保険も会社も、井上さんの苦境をまったく救ってくれないから、自立がもっとも人生にとって重要課題だと決意したわけです。
 多くの人は、資産を貯めるには収入を上げることが必要だと勘違いしていますが、それは違います。井上さんの収入は、おそらくこの書評を読んでいるほとんどの人と同じくらいか、もっと低いくらいでしょう。
 しかし、1億円貯めるのに本当に必要なのは、
 ・的確な節約
 ・的確な投資
 の2つ、そして何よりも重要なのは、その2つを育てきる10年単位の長い時間、でした。井上さんは、卵を買うにもスーパーマーケットを吟味するような方法で給与収入をしっかりと使い切らないように節約し、それを、
 ・投資信託によるドルコスト平均法
 ・中古住宅購入による不動産投資
 に回し続けました。
 もちろん、井上さんが最初からそのような投資方法を知っていたわけではなく、すぐにお金儲けができそうなデイトレやアフィリエイトに手を出し、そこで高い授業料を払った結果として、「お金を簡単に早く儲ける手段はない」と悟り、ドルコスト平均法と中古不動産投資を併用したわけです。
 総資産は1億円以上ありますが、純資産は実はこの本を書いている時点では1億円には満たないのですが、数年経てば簡単に突破するでしょう。むしろすごいのは、このままでいくと、中年期以降は不動産収入と配当収入だけで暮らせるようになることです。
 また、ドルコスト平均法についても、中古不動産投資についても、非常に具体的に手続きの方法や、どうやったら失敗し、どうやったら失敗しづらいかについても本人の体験談と共に明記がされています。
 私も2007年に出版した『お金は銀行に預けるな』から、一貫してこの月々同じ金額で世界株式インデックスの投資信託を買うようなドルコスト平均法を推奨し続けていますが、多くの人は「手続きの煩雑さ」に負けてしまって、概念としてはわかっても、実際に積み立てるまでに壁にあたってやめてしまいます。しかし、この本の中では井上さんはスクリーンショットまで用いながら、実際に投資信託を行えるまで丁寧に読者を導いてくれるのです。
 ちなみに、なぜ、個別会社に投資する株は儲かりにくくても、世界株式インデックスは儲かりやすいかというと、資本主義が続く限り、世界全体のGDPは緩やかに上昇していくので、世界株式も短期では上がり下がりがありますが、中長期では上昇していくからです。このコツさえ掴んでいれば、ドルコスト平均法はまったく怖くありません。
 また、中古不動産投資はドルコスト平均法よりはずっと手間ひまがかかります。良い割安な物件をみつけて、なるべく業者に頼らずに自分でリフォームに関わる時間とスキルが必要です。
 したがって、井上さんもまずはドルコスト平均法の方を強く勧めています。もちろん、節約好きで、まめで、しかもしっかりと勉強をできるのであれば、元手が非常に小さいところから始める中古不動産投資も可能でしょう。
『お金は銀行に預けるな』を出版した頃からドルコスト平均法を始めてくれている人は、そのお金が1・5倍から2倍以上に増えています。しかも、10年で倍になるのなら、20年では4倍、30年では8倍になります。つまり、ドルコスト平均法は早く始めるに越したことはないのです。
 どんなきっかけでも、偶然でも、この本を手にとった人は、1億円の資産を作るチャンスがあります。井上さんの手法を参考に、億万長者への道を目指してください。いまはもう、政府も会社もあなたの老後の面倒を見てくれない時代なのですから。

(かつま・かずよ 経済評論家)
波 2020年4月号より
単行本刊行時掲載

著者プロフィール

井上はじめ

イノウエ・ハジメ

1985年、宮崎県生まれ。給料は新入社員の頃から10年以上変わらず、投資のセンスがあるわけでもない。そんなダメリーマンが、大学時代にたまたま読んだ新聞記事と、社会人になってからの生死をさまよう大けがをきっかけに、お金を増やす方法を発見。「投資家ではなく節約家」をモットーに、自分にできることを一つずつ実行していき、1億円の資産形成をまもなく達成。

この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。

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