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みるみる自走する! 子育てはリアクションが9割

大森治幸/著 、大森陽生/著

1,815円(税込)

発売日:2026/05/27

  • 書籍
  • 電子書籍あり

褒めるより、親のリアクション! 子どもが自ら学ぶ力を引き出す秘訣!

大学入試レベルの勉強に塾なし&独学で挑む小6陽生くん。福井県の一般家庭に育ち、天才肌でもなければ、親が勉強を強制したこともない。どんなことも楽しみながら学ぶその姿勢は、親の「いいね!」「やってみよう」から始まる肯定的なリアクションが育んだ。特別な技術もお金も不要、親子の日常が変わる、画期的な一冊!

目次

はじめに:リアクションって何がいいの?

【第1章】リアクション子育てとは何か?
[1-1]リアクション子育てって何だろう
「リアクション子育て」の私的定義
リアクション「ゴムボール」理論
[1-2]「リアクション」ではなぜジャッジをしないのか
上下関係を超えた「敬意」の交流
子どもは大切な授かりもの
[1-3]大森家流リアクションの効果
効果1→【自己肯定感がアップする!】
効果2→【好奇心・探究心もアップ】
効果3→【自走する力が育つ!】
効果4→【親子の信頼関係が深まる!】
効果5→【挑戦する力が育つ】
[1-4]リアクションで気を付けていること
無限等比級数に感動してピザを食べた日
「アドバイス」ではなく「アイディア」

【第2章】実践! 7つのリアクション
[2-1]リアクション1.子どもの話を注意深く聞く
『マクベス』から「H3ロケット」へ
塾じゃない、計算は「遊びの延長」
[2-2]リアクション2.質問で子どもの興味を引き出す
お風呂での数字スポンジと「マイナスの数」
車のナンバーで素因数分解
[2-3]リアクション3.褒めるよりも、「いいね!」はいかが?
「上向き目線」の子どもたち
SNSの「いいね!」のような軽やかさ
お寿司はご褒美ではなく、「いいね!」の結果
[2-4]リアクション4.失敗を笑いに変える
おねしょの思い出
メロンパンの秘密の食べ方
子どもの「失敗する権利」を奪わない
[2-5]リアクション5.一緒に楽しむ。一緒に学ぶ
親は「先生」ではなく「一番の弟子」
「賢者の壁」、我が家に爆誕!
[2-6]リアクション6.言葉遊びは最高の知的エンタメ
「曲水の宴」とダジャレの英才教育
お支払いは「ケイケイ」で!
言葉遊びはコスパ最強!
[2-7]リアクション7.スマホは見ない、見るのは子ども
「だらしない顔目撃事件」の衝撃
「コンクラーベ」とオナラ
一日を終えるのは「読み聞かせ」

【第3章】リアクションが培う子どもの「自走力」
[3-1]数字に夢中だった3歳児が「宇宙博士」を目指すまで
「大森列車」で買い物へGO!
数字好きの息子が宇宙好きになった場所
セーレンプラネットとの出会い
5000年前の星空
[3-2]宇宙検定、最年少合格への道
布団の中での「クイズ大会」
地元紙に「特ダネ」持ち込み
『博士ちゃん』でテレビデビュー!
[3-3]「勉強しなさい」とは言わない
数学検定チャレンジ開始
いかに楽しめるかが腕の見せ所!
アイロンビーズの元素周期表
[3-4]親子で応募した宇宙飛行士選抜試験のリアクション
高まる宇宙への想い。大好きな雑誌は『Newton』
「下校班の班長」、JAXAに挑む
JAXAからの粋なリアクション
[3-5]リアクションが育てた「自走力:自分で伸びる力」
勉強=楽しい、を支えた家庭の空気
「自分で考え、自分で動く」という、自走する子どもに育つ道
誰よりも熱狂的な「観客」となる

【第4章】「自走する力」を育てたリアクションの源
[4-1]「否定されなかった」記憶
リアクションの師
祖父に学んだ、ポジティブに過ごすこと
「リアクションしないリアクション」
[4-2]親から受け継いだリアクションの極意
大事なのは、ファーストリアクション
子どもの感情の分岐点
肯定的なリアクションは、結果的に省エネ!?
[4-3]恩師から受けたリアクション
ビートルズ好きの西宮先生
受験勉強を頑張れた水嶋先生の言葉
[4-4]初めての街でもらった、温かなリアクション
「カンガルーのポケット」の皆川さん

【第5章】リアクションで解決! 「困りごと」Q&A

おわりに:父と子の「答え合わせ」対談

書誌情報

読み仮名 ミルミルジソウスルコソダテハリアクションガキュウワリ
装幀 もなか/装画、新潮社装幀室/装幀
発行形態 書籍、電子書籍
判型 四六判変型
頁数 192ページ
ISBN 978-4-10-356931-2
C-CODE 0037
ジャンル 教育学、語学・教育
定価 1,815円
電子書籍 価格 1,815円
電子書籍 配信開始日 2026/05/27

書評

子どもが自走するために親ができること

葉一

 親の言葉は子どもに一番届きにくい。
 残念ながら、本当です。思春期前後は特にそう。親が善かれと思ってかけた言葉が子どもを頑なにし、親子の間に見えない壁を作ります。
 僕は教育YouTuberとして、普段小中高生向けに授業動画を配信しています。講演などで親御さんにお伝えするのは、「こういう世界もある」と伝えるのが親の役割だということ。それに手を伸ばすかどうかは子ども次第です。
 我が家にも、中学生と小学生の二人の息子がいます。本書を読んで、上の子が中学に上がってからの環境の変化とともに、僕自身の発する言葉やリアクションがとげとげしくなっていたことに思い至りました。子どもたちが小さかった頃は「パパも失敗するからさ」とお互い対等な関係でいたはずなのに、子どもの年齢が上がり、社会に出る日が少しずつ近づいてくると、親の側も「ちゃんとさせなきゃ」と余裕がなくなってくるのかもしれません。日常のちょっとした失敗に対しても、つい「何やってるんだ」と親の自分が高圧的なリアクションをしてしまうこともありました。それが逆に子どもに失敗することへの恐怖心を抱かせていたのではないかと反省したのです。
 大人は「失敗の経験値」があるからこそ、先回りして子どもにアドバイスをしたくなります。しかし、自分で実際につまずいて、痛い思いをしなければ本当の意味での学びには至りません。親の先回りは、子どもにとっては「自分は親から信用されていないのだ」というメッセージになることもあります。
 一方で、共感したのは、子育てにしても勉強にしても、「主役は子ども」ということ。大森治幸さんも、息子の陽生くんがどう感じるかを第一の視点にしています。僕も、子どもたちがやりたいものは応援するし、やりたくないものはその思いを受け入れるというのを大事にしてきたので、根っこには大森さんと同じ部分があると感じました。
 僕は日頃から「しなきゃ」と「したい」の違いをとても大切にしています。大人も、「しなきゃ」と思った時点で、それはただの苦痛な義務になりやすいですよね。子どもも同じ。親の顔色を窺ってノートを開くような状態は、本当の「自走」とは言えません。
 大人は、「早く終わらせればご褒美が待っている」などとマインドセットをすると「しなきゃ」が薄れて「早く終わらせたい」のようにもっていくことができますが、子どもにはまだ難しい。だからこそ、「したい」に素直なので、うまくマインドセットができれば、勝手に自走します。
 僕の動画でも、「後でこれやらなきゃって思いながら過ごす自分のリフレッシュタイムって、リフレッシュの質が下がらない?」などと提案をしています。もちろん、そのアドバイスが全員に届くわけではありません。ただ、そういう発想自体がない子も多く、提案が選択肢の一つになるのです。
 子どものスイッチを「したい」側へ入れるために親ができるのは、「選択肢だけを子どもに与えること」です。勉強法にしても、何にしても、動画や本を親が強制的に与えたところでやりません。「こういう世界があるんだよ」と、ただ食卓の片隅にそっと置いておくだけにする。それをいつ手を伸ばして摑み取るかは、子ども自身の主体性に委ねるしかありません。
 でも、親としてはとにかくやってほしいのも分かります(笑)。もし、主体的にやる確率を少しでも上げたい場合、親が直接言うのではなく、友達や信頼できる第三者など「横からの言葉」をうまく巻き込んで、子どものハードルを下げてあげる。それが経験上、最も効果的です。
 僕は、子育ての楽しさの本質とは「子どもに失敗をさせないこと」ではなく、「失敗してすり傷を作った子どもを支えること」にこそある、と思っています。
 息子たちはバスケットボールをしていますが、試合で負けた時に僕がするのは、悔しい気持ちをまずは丸ごと受け止め、落ち着いた頃合いを見計らって、具体的なこれからの行動に一緒に落とし込むこと。この未来に向けたマインドセットを手伝う伴走こそが、親の腕の見せ所です。
 最初にお伝えした通り、思春期を迎えた子どもにとって、親の言葉が届きにくいのは本当です。それでも、ここぞという場面において、一番深く効くのもやはり親の言葉なのです。どんなに第三者が応援しても、心から支えてほしいと思っている家族の応援には勝てないんですよね。
 親が子どもにできるのは、選択肢を提示することと、マインドセットの手助けという「伴走」である。そして、「しなきゃ」ではなく「したい」を応援することです。
 大森さんのように毎回突き抜けたリアクションをとるのは難しいかもしれませんが、子どもを一人の人間として尊重し、面白がりながら信じて待つ。一人の親として、日々の我が子への向き合い方、そして自分自身の「リアクション」を見直してみたくなる、そんな温かいヒントが詰まっている一冊です。

(はいち 教育YouTuber)

波 2026年7月号より
単行本刊行時掲載

著者プロフィール

大森治幸

オオモリ・ハルユキ

福井県在住。全国紙の新聞記者を経て、2026年5月現在は福井県内で公務員として働く。自身も周囲から肯定的なリアクションをもらいながら育った経験から、「世間の常識や年齢にとらわれず、どんな興味も全肯定して面白がる」という教育観を持つ。一人息子の陽生に対して「勉強しなさい」と強制したことはなく、日常の言動に全力で「リアクション」することで自走力を引き出す新しい子育てを実践中。

大森陽生

オオモリ・ハルキ

2026年5月現在、小学6年生。塾なし・完全な独学で、数学検定準1級(高校数学III・Cレベル)と英語検定2級(高校卒業レベル)を取得済。宇宙への造詣も深く、テレビ番組『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』に「宇宙博士ちゃん」として出演。JAXAの宇宙飛行士募集に身長制限などで落選するも、その熱意が通じ、JAXAから特別に応援メッセージが届いた、未来の宇宙飛行士候補の一人。

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