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日本──没落か再生か─時代精神とアニマルスピリッツ─

吉川洋/著

1,760円(税込)

発売日:2026/05/21

  • 書籍
  • 電子書籍あり

没落の本質、再生への希望──。国家の盛衰を左右する「時代精神」に迫る。

なぜ分厚い「中間層」が消えて格差が拡大しているのか? 子育て支援を強化しても出生率が改善しないのはなぜか? 企業のイノベーションが停滞する本当の理由とは? マクロ経済学の第一人者が、二人の天才経済学者ケインズとシュンペーターが共に重視した人間の衝動や情念に着目し、「心」と「国力」の相関を解き明かす。

目次

はじめに

第1章 衰退──予兆から現実へ
森嶋通夫の日本没落論/森嶋の戦後教育批判/戦前教育の特徴/司馬遼太郎が嫌悪した戦前の昭和/数字は語る──日本経済の凋落/株価に見る日本の衰退/昔は先進国のアルゼンチン/アルゼンチンはなぜ凋落したか/経済大国の顛落

第2章 格差──一度手にした「一億総中流」社会の崩壊
20世紀の格差/姿を消した戦前の大富豪/平等化が進んだ戦後/日本は「一億総中流」時代へ/再拡大したアメリカの格差/日本の不平等/高齢化によるジニ係数の増大/進行する日本の貧困化/バブルの時代/主役となった地価/「土地神話」を支えた2つの物語/売り抜けた家計/個人/苦境に陥った企業と銀行/格差は日本社会を蝕んでいるか/戦前と戦後の日本の貧困/「所得倍増」と「一億総中流」の到来

第3章 人口減少が止まらない
人口の原理/異議を唱えたブレンターノ/保護貿易の正当性/豊かさの中の少子化/日本の人口推移/人口が停滞した江戸時代後半/明治から昭和へ──人口が多過ぎる/人口減少の足音/激動の1970年代/都市での子育ての困難さ/先に注目された高齢化/出生率の低下が止まらない/失われた終身雇用/非正規雇用と未婚率/膨らむ社会保障費/一体何が起きているのか/出生率を下げる要因Xとは?/景気が回復しても出生率が上がらない

第4章 イノベーションの退潮 アニマルスピリッツはどこへ?
イノベーションとは何か/シュンペーター/主流派経済学との違い/企業家/起業家とは?/少子化とイノベーションの関係/日本の企業家精神/明治期になぜ企業家が誕生したのか/戦後の経営者たち──戦争の影/新生日本の再建のため/大江健三郎が語った「戦後の精神」/戦争経験者たちの思い/「儲け」よりも大事なことがある/不確実性の中でリスクを取った経営者/消えたアニマルスピリッツ

第5章 人が変わる──歴史とは何か
集団で人が変わる/1970年代の転機/オイル・ショックを乗り越えた日本/貿易摩擦の勃発/アメリカとの出会い/米国「繁栄の20年代」/憧れのアメリカン・ライフ/アメリカ人が変わった/若く清新な国アメリカ/大恐慌とニューディール/ミルトン・フリードマンが変えた企業理念/なぜアメリカ人は変わったのか/あるアンカーマンの思い出/企業の目的は「金儲け」に/日本人も変わった──「戦中派」の退場/バブルの象徴──興銀と尾上縫/個人も金儲けに走った/リスクを取れなくなった日本企業/崩れゆくモラル/歴史を考える/日本人が変わったからバブルが起き「失われた30年」が続いている

第6章 日本は衰退から脱却できるのか?
「利得行列」の限界/数字に振り回されてはいけない/甦れアニマルスピリッツ

あとがき

参考文献

書誌情報

読み仮名 二ホンボツラクカサイセイカジダイセイシントアニマルスピリッツ
シリーズ名 新潮選書
装幀 駒井哲郎/シンボルマーク、新潮社装幀室/装幀
発行形態 書籍、電子書籍
判型 四六判変型
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-603946-1
C-CODE 0330
ジャンル ビジネス・経済、経済学・経済事情
定価 1,760円
電子書籍 価格 1,760円
電子書籍 配信開始日 2026/05/21

著者プロフィール

吉川洋

ヨシカワ・ヒロシ

1951年、東京都生まれ。東京大学名誉教授。東京大学経済学部卒業後、イェール大学大学院でPh.D取得。ニューヨーク州立大学助教授、大阪大学社会経済研究所助教授、東京大学助教授、同大学院教授、立正大学教授・学長などを歴任。2023年文化功労者。専攻はマクロ経済学。著書に『マクロ経済学研究』(日経・経済図書文化賞、サントリー学芸賞)、『日本経済とマクロ経済学』(エコノミスト賞)、『転換期の日本経済』(読売・吉野作造賞)、『人口と日本経済──長寿、イノベーション、経済成長』など。

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