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モナ・リザは高脂血症だった―肖像画29枚のカルテ―

篠田達明/著

748円(税込)

発売日:2003/09/20

  • 新書
  • 電子書籍あり

現代医学が推理する。信長、秀吉、家康からヴィーナス、ドラキュラまでみんな病気だった!

多指症で劣等感に苛まれていた秀吉、急性驚愕反応に襲われた家康、バセドー症の信長、ジャイアント馬場顔負けの巨人である宮本武蔵、重度の糖尿病だった藤原道長、男性型脱毛症に悩むセザンヌ、アレクサンダー大王は筋性斜頚、ミロのヴィーナスの外反母趾、「四谷怪談」お岩は上顎癌だった――。歴史上の人物たちを、残された肖像画をもとに、現代医学の見地から診断してみれば、アッと驚く素顔が見えてくる。

目次
まえがき
第一章 あの「名作」に隠された“病い”
モナ・リザは高脂血症
宮本武蔵の巨人症
バテシバの乳癌
ヴィーナスの外反母趾
見返り美人の強迫症状
ラス・メニナスの軟骨無形成症
菩薩像に見る少女の脊柱側彎症
第二章 壮絶なる戦国武将たちの肖像
秀吉の先天性多指症
驚愕反応に襲われた家康
信長の本態性高血圧
ド近眼だった明智光秀
上杉謙信の高血圧性脳内出血
第三章 贅沢病ぞろいの平安・鎌倉
菅原道真の爆発反応
重度の糖尿病に悩んだ藤原道長
後白河法皇のカラオケ症候群
平清盛の電撃性猩紅熱
児童虐待していた西行法師
藤原定家のマラリア三日熱
第四章 江戸っ子たちの“生活習慣病”
九代将軍・家重のアテトーゼ
ニコチン中毒だった平賀源内
内視鏡を使っていた式亭三馬
浮世又兵衛のCT、MRI
曲亭馬琴は総入れ歯
四谷怪談お岩の上顎癌
第五章 西洋からの“病気カルテ”
濃化異骨症、梅毒、アルコール依存症のロートレック
ドラキュラのポルフィリン症
ミロのヴィーナスの妊娠線
アレクサンダー大王の筋性斜頸
セザンヌの男性型脱毛
あとがき

書誌情報

読み仮名 モナリザハコウシケツショウダッタショウゾウガニジュウキュウマイノカルテ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-610035-2
C-CODE 0247
整理番号 35
ジャンル 歴史読み物、歴史・地理・旅行記、アート・エンターテインメント、世界史
定価 748円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2012/01/27

蘊蓄倉庫

モナ・リザの左目頭にある“しこり”

 レオナルド・ダ・ヴィンチ作『モナ・リザ』、このあまりにも有名な絵だが、今一度、モデルの婦人の左の目頭の辺りをよくご覧いただきたい。そこに、はっきりと米粒よりやや大きな黄色い“しこり”が描かれているのがわかるはず。
 これは医学用語でいう眼瞼黄色腫。コレステロールの多い食物を長年摂り続けると、肘やまぶたにコレステロールがたまり、“しこり”となるのだ。モナ・リザのモデルは16世紀、イタリアはフィレンツェの貴族フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻とされている。まだ二十代後半であろう彼女は、すでに生活習慣病である高脂血症を患っていたのである。
 他にも、右手指が六本あった秀吉、G・馬場顔負けの巨人症だった宮本武蔵、筋性斜頚のアレクサンダー大王等など、洋の東西を問わず歴史上の人物を、残された肖像画を基に現代医学で診断してみると……、意外なまでの病が見えてきます。

掲載:2003年9月25日

著者プロフィール

篠田達明

シノダ・タツアキ

1937年愛知県生まれ。医師にして作家。名古屋大学医学部卒業。心身障害児医療を専門とする。愛知県心身障害者コロニー・こばと学園園長を務め、現在、同学園の名誉総長。その一方で41歳から小説を書き始め『大御所の献上品』や『法王庁の避妊法』が直木賞候補となる。医学を題材にユニークな歴史ものを得意とする。著書に『モナ・リザは高脂血症だった』『徳川将軍家十五代のカルテ』『歴代天皇のカルテ』(いずれも新潮新書)など。

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