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世界中のお菓子あります―ソニープラザと輸入菓子の40年―

田島慎一/著

726円(税込)

発売日:2006/05/20

  • 新書
  • 電子書籍あり

マカデミアナッツ、激辛チップス、バレンタイン……。仕掛人が明かす「流行発信基地」の舞台裏。

ハーシーズ、ペッツ、マカデミアナッツ、激辛ポテトチップス……。いま身近に手にすることのできる輸入菓子にも、日本の店頭に根付くまでには沢山の物語があった。輸入制限と為替の障害、数々のブームと一発商品、バレンタイン商戦、そしてお菓子に情熱を燃やす型破りな人々の熱意……。一貫してお菓子の輸入に携わり「お菓子博士」の異名も持つ著者が、豊富なエピソードと共に綴る「輸入菓子の戦後史」。

目次
はじめに
第1章 アメ横と大八車
盛田昭夫のツルのひと声
苦肉のティッシュ横向け作戦
銀座のハイソな新名所
ヒット商品第1号
ソニープラザの活気の源
コンビーフで家が建つ
仕入れはアメ横
輸入自由化でヒット商品が続々
バタークッキー
「かわいい!」と輸入したチョコが売上No.1に
意気に感じた“ポンパドール事件”
唯一の国産メーカー「ハニー」
型破りだったハニーの社長
第2章 バレンタイン物語
社会現象となったバレンタインデー
“平台積み”が大成功
テレビのニュースでさらに加熱
ハワイ土産の定番作りに成功
「ハワイアンホスト」と「ハワイアンキング」
結局は両並びに……
ソニープラザの常識は業界の非常識
米国製コーラ
プルトップ方式と缶のサイズ
ペットボトルで苦杯を舐める
20年早かったミネラルウォーター
鉄則は“一発勝負にリピートなし”
ヒントはどこにでも転がっている
レーガン大統領愛用のお菓子
自分好みの味
欧州で最も評価されているアメリカ菓子
第3章 一万円のポテトチップス
クリスマス商戦は2月が勝負
業界勢力図は見本市で読む
ロス発のオシャレなポテトチップス
“激辛ブーム”に火が点いた!
カルビーの高度な技術
幻のハンドメイド・チップス
20年かけて定番商品に成長
いいモノは気長に辛抱強く売る
アフタヌーンティーとイギリス菓子
ショートブレッドとビスケット
沖縄の食文化を支えたポーク缶詰
商品名から生まれた新しい単語
日本では売れにくい商品
80年後に生きた商品コンセプト
第4章 お菓子のグローバリズム
“クッキーのロールスロイス”秘話
土壇場での逆転成約
プラザ合意と輸入品信仰の終焉
成分表示の見方
ハーシーズとキャドバリー
チョコレート好きNo.1はスイス人
“チョコレートの素”
お菓子業界の均一化
抜き打ち検査の“栄誉”
合成着色料の矛盾
納得できないこと
トブラローネのナゾの記号
第5章 スーパーブランドの哲学
「一品主義」の代表選手
ダリがデザインしたかわいいキャンディ
消費者が決めた商品名
売っているのは「楽しさ」
「お口でとろけて手に溶けない」
マース社の5大原則
「ギブ・ミー・チョコレート!」
ハーシータウンの誕生
孤児のための学校も
あとがきに代えて

書誌情報

読み仮名 セカイジュウノオカシアリマスソニープラザトユニュウガシノヨンジュウネン
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 176ページ
ISBN 978-4-10-610166-3
C-CODE 0263
整理番号 166
ジャンル 実践経営・リーダーシップ、グルメ
定価 726円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2012/04/27

蘊蓄倉庫

仕入れはアメ横

 今では若い女性に絶大なブランド力を誇るソニープラザですが、1966年に創業した当時の主な仕入れ先の一つは「アメ横」だったそうです。輸入菓子の自由化が徐々に進められていったのは1971年から。どんなにハイカラに見えても、輸入枠を持っていない業者にとっては、当時は「焼け跡闇市」が頼りだったわけです。今では「高級」とされているある輸入ブランドの販売元の中には、大阪からオート三輪でアメ横に駆けつけ、毎回荷車を満載にして帰っていった業者さんもいるとか。時代の移ろいの早さを感じます。

掲載:2006年5月25日

著者プロフィール

田島慎一

タジマ・シンイチ

1949(昭和24)年生まれ。1972年にソニープラザ(現プラザスタイル)株式会社に入社。渋谷109店店長、銀座店店長、商品開発部部長を経て、2002年からコーポレートオフィサー(執行役員)。輸入菓子の業務に長く携わり、「お菓子博士」としても知られる。

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