自分らしい逝き方
748円(税込)
発売日:2006/10/20
- 新書
- 電子書籍あり
生きているうちに、考えておく。
理想の逝き方、納得できる見送り方とはどんなものなのだろうか――。身近な人が亡くなったときには、誰もが真剣にこのことを考えます。しかし日々の忙しさに追われるうちに、多くの人はこのことを忘れてしまうのです。本書は「葬儀と告別式の違いは何か」「お布施や戒名料をどう考えればいいのか」「なまぐさ坊主との接し方」等々、身近な問題を考えながら、自分らしい「逝き方」を模索しようという試みです。
主要参考文献
書誌情報
読み仮名 | ジブンラシイイキカタ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-610188-5 |
C-CODE | 0214 |
整理番号 | 188 |
ジャンル | 常識・マナー、暮らし・健康・料理 |
定価 | 748円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2012/04/27 |
蘊蓄倉庫
花嫁衣裳はなぜ白無垢なのか? 「白は純潔性の象徴だから」という答えが返ってきそうですが、実はもともとは死装束を表したものだったのです。結婚は実家からの永遠の別れ、つまり死と見立て、娘の葬儀を親が出すという意味を込めて白無垢を着せたのだといわれています。『自分らしい逝き方』は、日本人として知っておきたい「逝き方」「見送り方」を考えるのに最適の一冊です。
担当編集者のひとこと
マイ戒名のすすめ
ある程度予期されていたとしても、いざお葬式となると当事者は慌ててしまいます。伊丹十三監督の映画「お葬式」でも、喪主と遺族は浮き足立っていました。映画が評判になったのには、そんな誰もが「あるある」と思う場面があったからかもしれません。
『自分らしい逝き方』には、「いざというとき」に備えるための心構え、知識が書かれています。そう書くと、辛気臭い話ばかりだと思われるかもしれません。しかし、この本を読むと、実は結構「いざというとき」を考えるのも面白いのではないか、という気がしてくるはずです。 たとえば著者は、「生前に自分の戒名をつけてみてもいいのではないでしょうか」と提案しています。たとえば「観球院援声日巨居士」という戒名。これは熱心な巨人ファンを想定して、著者が作ってみた戒名です。
考えてみると、なかなか難しい作業です。何せ自分の特長、売りを漢字数文字に凝縮しなくてはいけない。本来四十年も生きていれば、漢字数文字で凝縮できないはずなのに、堂々と胸を張れる特長、しかも「この世」に残る皆さんが納得してくださるものが何かと問われると、困ってしまうのです。いくら寝ることが好きだからといって「安眠院熟睡居士」などとつけたら、「今後ずっと眠るんだから意味無いよ」と言われそうです。
趣味といっても大したものはなく、まあロックが好きなので「轟音院岩石居士」あたりにしようか、しかし何だか大人しく眠りそうにない名前だし、今ひとつ重みがないな、などと悩むわけです。当分は現世の名前で生きながら、時々考えてみようかな、と思いました。
2006/10/25
著者プロフィール
二村祐輔
フタムラ・ユウスケ
1953(昭和28)年生まれ。葬儀社に勤務し、二千件以上の葬儀にかかわる。その経験を活かし、現在は「日本葬祭アカデミー教務研究室」代表として葬祭のコンサルティングや執筆、講演活動を行っている。著書に『大往生の値段』『知ってトクするお葬式とお墓の知恵』など。