御社のトップがダメな理由
748円(税込)
発売日:2008/04/16
- 新書
- 電子書籍あり
成果主義、360度評価、フラット型組織……偽りの「改革」にはもうウンザリだ! 企業人必読の書。
「人事が適当すぎて話にならない」「組織のシステムがコロコロ変るだけで、何も好転しない」――。会社員ならば誰もが一度は感じたことがある理不尽。諸悪の根源は、思いつきで新しい制度に飛びついたトップたちだった。成果主義、三六〇度評価、フラット型組織、ボトムアップ主義は、企業を蝕む「新型ウィルス」なのである。真に日本に適合したシステムとは何か。『御社の営業がダメな理由』に続く全企業人必読の一冊。
書誌情報
読み仮名 | オンシャノトップガダメナリユウ |
---|---|
シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-610260-8 |
C-CODE | 0234 |
整理番号 | 260 |
ジャンル | マネジメント・人材管理、実践経営・リーダーシップ |
定価 | 748円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2011/11/25 |
蘊蓄倉庫
コンサルティング業界では「企業30年寿命説」というのがあるそうです。超優良企業を除いては、中小企業の多くが設立から25~30年で活動を停滞させる傾向にある、というものです。その根拠はここでは割愛しますが、肉の偽装で破産したミートホープ社の設立は1976年、破産が2007年。まさに説を裏付けています。
担当編集者のひとこと
人事や査定の不満
『御社の営業がダメな理由』が刊行されたのが2006年。新潮社の営業はともかくとして、多くの会社員の方々には「そうなんだよ。ダメだと思っていたんだよ」と強い共感の声をいただきました。
この本で著者が書きたかったことは、営業部員や部長の悪口ではありません。合理的な営業とは何か、さらにいえば合理的な組織作りとはどういうものか、を極めて論理的に示した本です。だからこそ多くの共感を得たのでしょうし、新書編集部が営業部から恨まれることもなかったのでしょう。 新刊の『御社のトップがダメな理由』も、別に無能な上司を罵ってストレスを発散する本ではありません。それは読書よりも飲酒によって発散したほうがいい気がします。
今回のテーマは「組織」「人事」「査定」にかかわること。会社のシステムそのもの、といってもいいでしょう。当然、こういう大きなことを決定するのはトップの皆さんです。
だから「トップがダメな理由」なのです。といっても、「日本の古いやり方にしがみついている上層部はダメだ」「もっと若い人を使わないから3年で辞められるのだ」といった話ではありません。むしろ逆です。
「成果主義」「360度評価」「ボトムアップ主義」といった最近流行の制度は、一見、若い会社員たちにとっても良いもののように受け取られがちです。
しかし、そんなものに騙されてはならない、と著者は強く警告します。いずれも社員のやる気を失わせたり、給料を不当に下げたりして、結果的に会社の体力を奪ってしまう「ウィルス」のようなものなのだ、と。
前作以上に大きなテーマで、大きな共感を呼ぶこと間違いなしの一冊です。
2008/04/25
著者プロフィール
藤本篤志
フジモト・アツシ
1961(昭和36)年大阪府生まれ。大阪市立大学法学部卒。USEN取締役、スタッフサービス・ホールディングス取締役を歴任。2005年、(株)グランド・デザインズを設立して代表取締役に就任。主な著書に『御社の営業がダメな理由』『社畜のススメ』など。