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政策論争のデタラメ

市川眞一/著

770円(税込)

発売日:2009/09/17

  • 新書

ニュースキャスターを信じるな。環境、医療、教育、郵政、政治――。上っ面の議論をデータで斬る!

デタラメな言説は、ときに国を滅ぼす。医療問題の本質は、医師不足ではなく開業医優遇の制度設計にある。エコ精神とクールビズでは温暖化対策にならない。……環境・エネルギー、医療、教育、郵政改革、政治・行政の五つの分野にはびこる表面的で情緒的な政策論争の間違いを、データを駆使して様々な角度から明らかにすることで、これまで表に出てこなかった問題の本質をあぶり出し、本当に必要な政策を提言する。

目次
はじめに
第一章 一人ひとりのエコで解決できるのか――環境・エネルギー
現状1 環境立国を阻む美しき精神論
現状2 外交でひとり負けだった京都会議
現状3 現実逃避の「チームマイナス6%」とクールビズ
現状4 世帯数の増加で家電の絶対数が増加
現状5 出遅れている次世代エネルギー戦争
◇環境・エネルギー問題を解決する三つの処方箋
第二章 医師不足は本当か――医療
現状1 ただの風邪も診る大学病院
現状2 医師の偏在と患者のフリーアクセス
現状3 勤務医の苛酷な労働と開業医の税制特典
現状4 質より量が優先される点数制
現状5 財政を圧迫する団塊の世代
◇医療問題を解決する四つの処方箋
第三章 結果を問わない学習は、本当に教育か――教育
現状1 親の所得に左右される教育水準
現状2 改革を妨げる文部科学省という障壁
現状3 目標はあっても、達成は求められない現場
現状4 責任回避の組織としての「中教審」
◇教育問題を解決する三つの処方箋
第四章 誰のための完全民営化か――郵政改革
現状1 「総論賛成、各論反対」の罠
現状2 第二の予算・財政投融資の行き詰まり
現状3 公的金融の縮小に巻き込まれた郵便
現状4 総務省下から財務省・金融庁下へ移った日本最大の金融機関
◇郵政改革を達成するための四つの処方箋
第五章 官僚叩きで日本はよくなるのか――政治・行政
現状1 官僚を悪の代名詞にするメディアと政治家
現状2 大臣が自分の部下と闘う不思議
現状3 退職後に「天国」を渡り歩いて二億七〇〇〇万
現状4 お上が議会をくれた、二権分立の国・日本
◇政治制度を改革するための三つの処方箋
おわりに
参考文献

書誌情報

読み仮名 セイサクロンソウノデタラメ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書
判型 新潮新書
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-610330-8
C-CODE 0231
整理番号 330
ジャンル 政治
定価 770円

著者プロフィール

市川眞一

イチカワ・シンイチ

1963(昭和38)年東京都生まれ。クレディ・スイス証券チーフ・マーケット・ストラテジスト。明治大学卒業後、和光証券、クレディ・リヨネ証券を経て2000年に現在の会社へ。小泉内閣下の構造改革特区評価委員、民主党政権における仕分け人など多数の公職を歴任。

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