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【弁護士】【公認会計士】【税理士】【社労士】……「一流の資格で一生安泰」なんて大ウソ!

資格を取ると貧乏になります

佐藤留美/著

748円(税込)

本の仕様

発売日:2014/02/15

読み仮名 シカクヲトルトビンボウニナリマス
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 188ページ
ISBN 978-4-10-610559-3
C-CODE 0236
整理番号 559
定価 748円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2014/08/22

弁護士、公認会計士、税理士、社労士……。「一流の資格さえ持っていれば食いっぱぐれない」なんて考えたら大間違い! 近年、規制緩和によって資格取得者の数が激増。その割に仕事は増えず、過当競争とダンピングが常態化し、「資格貧乏」があふれかえっているからだ。資格ビジネスの知られざる裏事情を解説すると共に、「資格を上手に生かすための戦略」も伝授する。

著者プロフィール

佐藤留美 サトウ・ルミ

1973(昭和48)年東京都生まれ。企画編集会社「ブックシェルフ」代表取締役、ライター。青山学院大学文学部卒。出版社勤務を経て、2004年に独立。著書に『結婚難民』『なぜ、勉強しても出世できないのか?』『凄母』などがある。

目次

はじめに
第1章 イソ弁にさえなれない――弁護士残酷物語
5人に1人は「生活保護受給者並み」の所得/たった10年で2倍に/突出して多い30代/「法科大学院修了者7~8割合格」の空手形/三振が怖い/数字合わせだった「3000人構想」/三流大学にも法科大学院が出来たワケ/失敗の理由/法学部まで巻き添えに/需要がない組織内弁護士/類似資格の存在/事件数もピークアウト/国選弁護人の仕事も奪い合い/8割超の法科大学院が定員割れ/試験対策はやっぱり予備校頼み/すさまじいカースト構造/予備試験という抜け穴/司法修習も自腹に/最初の弁護士業務は「自己の自己破産」?/「ケー弁」現る/過払い金バブル/使い捨てされた若手の行き先/弁護士がすし屋になっちゃった!/「過払い組」は福島を目指す/ボランティア活動が食い扶持に/始まったディスカウント競争/「特別負担」の憂鬱/エリートは霞が関を目指す/有望株は「リーガル商社マン」/「食べログ」みたいにランク付けされる?
第2章 “待機合格者”という生殺し――公認会計士の水ぶくれ
“待機合格者”が続出/公認会計士も10年で2倍に/金融庁と経団連が後押し/「給料半年分あげるから出ていってくれ」/狙い撃ちされた「会計バブルの申し子」たち/若手リストラの酷い手口/会計大学院は入ると損をする/リストラ組の行き先/「企業財務会計士」という詐術/経団連の拒否/IFRS強制適用の時限爆弾/日本の会計士資格はガラパゴス
第3章 爺ちゃんの茶坊主になれ!――税理士の生き残り作戦
「足の裏にくっ付いたご飯つぶ」/月5万円の顧問料が5000円以下に/記帳代行業務も壊滅状態/全自動会計クラウドサービスの衝撃/e-Taxでも出る幕ナシ/マイナンバー制度導入で個人客はいなくなる?/営業に引っかかるのはケチな客ばかり/税理士を変えると税務調査が来る?/「節税コンサルタント」になれるか?/仲間の足もとを見る元国税/不動産屋、生命保険代理店になる人も/会計士の首に鈴を付けられるか?/全員で「オース!」/箔付けに集団で著書を出す/税理士事務所が税理士を採らない理由
第4章 社会保険労務士は2度学校へ行く
10年前から1万人増/人気の理由は独立・開業のしやすさ/親に「テヘペロ」で食いつなぐ/ボトルネックは独占業務の少なさ/「うざい社員」になるから転職できない/恐怖の「ヒヨコ食い」/笑顔の練習に励む中年社労士の悲哀/今度は先生として資格予備校に逆戻り/合格祝賀会写真のウソ/人気講師はホスト並みの口のウマさ/やり手は生保営業マンと組む/沖縄というオイシイ穴場/鬱病患者の「障害年金」申請でひと儲け
第5章 TOEICの点数が上がると英会話が下手になる
受験者数230万人超/「TOEIC採用」はもはや下火?/英会話が出来るようになるとスコアが下がる/900点でも半数は喋れない/「ガラパゴス化した経産利権」/安倍政権はTOEFLへの移行を推進/先進企業は「英語面接」/結局は「話す内容」
第6章 それでも資格を取りたいあなたのために
アドバイスその1・サラリーマン根性を捨てる/アドバイスその2・資格にこだわり過ぎず、まずは就職を/アドバイスその3・サラリーマンになったらサラリーマンになりきる/アドバイスその4・人が行かない「空白地帯」を目指す/アドバイスその5・出来ない仕事も引き受ける/アドバイスその6・顧客の話し相手になる/アドバイスその7・先輩を頼る
おわりに

担当編集者のひとこと

「センセイ」たちの知られざる現状

 ひと昔前、弁護士や公認会計士、税理士と言えば、「センセイ」とあがめ奉られる存在でした。ところがこの10年ほどで事情は様変わり。奨学金という借金を重ねてロースクールで勉強し、かつては給費制だった司法修習を自腹で乗り切った果てに、就職ができずに自宅でケータイ一つで即開業せざるを得ない通称「ケー弁」が続出しているのです。仕事もないのに奨学金の返済はせざるを得ない彼らの最初の仕事は「自分の自己破産だ」などとブラックユーモアがささやかれるような状況です。独立している弁護士の5人に1人は、生活保護受給者なみの手取り収入だ、とのデータも。借金を重ねて一生懸命勉強し、あげくの果てに生活保護受給者並みの生活しかできないとしたら、泣くに泣けないでしょう。
 実は、弁護士や公認会計士はこの10年ほどで人数が2倍に増えています。「規制緩和」「事前規制社会から事後チェック社会へ」などの新自由主義的お題目に基づき、資格取得者の数は近年、大幅に増加。しかし、企業や社会の実態はそれほど変わらず、大量の資格保有者、特に若い資格保有者が職にあぶれ、貧窮にあえぐ事態が出現しているのです。
 本書が扱う「資格」は、AKBがユーキャンで宣伝しているようなそれではありません。弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士などの「高級な国家資格」です。しかし、そうした「高級な資格」においても、民間の資格と同じような資格ビジネスの論理が作用して、結局、才能のある若い人たちがあたら無駄な努力を強いられ、食い物にされるような状況が生じています。
 本書には、著者が足で稼いできた、資格にまつわる「ぶっちゃけた本音」が満載されています。私のように長年サラリーマンをやっていると、万事が適当というかアバウトというか現実主義的になりますが、資格の取得を目指すような若くて真面目で勉強好きで意識の高い方は理想主義的な傾向が強いですから、そういう方にこそ一読をおすすめします。最後まで読むと、「資格の賢い活かし方」も分かります。

2014/02/25

蘊蓄倉庫

おじいさんの寡占状態

 弁護士や公認会計士など他の国家資格保有者に比べ、税理士は極端に高齢化が進んでいます。およそ7万4000人いる税理士のうち、実に過半数が60歳以上。これは、国税庁に23年以上勤務し一定の要件を満たした人は自動的に税理士になれるという仕組みも関係していますが、それにしても極端です。不況が続く中、この「おじいさんの寡占状態」に若い税理士が食い込んでいくのは至難の業と言えそうです。
 最新の数字を確認するために日本税理士会連合会に電話をかけたら、「70代13.3%、80代11.14%、90代0.78%、100歳以上0.01%」と平然と読み上げられて、失礼ながら吹き出しそうになりました。
掲載:2014年2月25日

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