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【詐欺的な契約、デタラメな規制、利用される「反日」】日本企業いじめはここまでひどい!

チャイナハラスメント―中国にむしられる日本企業―

松原邦久/著

836円(税込)

本の仕様

発売日:2015/01/16

読み仮名 チャイナハラスメントチュウゴクニムシラレルニホンキギョウ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 236ページ
ISBN 978-4-10-610602-6
C-CODE 0233
整理番号 602
定価 836円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2015/07/17

世界シェアトップのトヨタの販売台数が、なぜ中国ではGMの三分の一なのか。そこには「チャイナハラスメント」とでも呼ぶべき巧妙な嫌がらせが関係している。反日に傾く世論を気にする共産党にとって、中国に進出した日本企業は格好の標的なのだ。改革開放以来三十年の変遷を見てきた著者が、中国人ビジネスマンの頭の中と共産党の思考回路を徹底解説。中国ビジネスに求められる「冷徹な戦略」も詳述する。

著者プロフィール

松原邦久 マツバラ・クニヒサ

1943(昭和18)年静岡県浜松市生まれ。同志社大学法学部を卒業後、1967年に鈴木自動車工業(現スズキ)に入社、中国部部長、重慶長安鈴木汽車有限公司総経理、北京事務所首席代表を歴任。2004年、中国政府より「国家友誼奨」を授与される。

目次

まえがき
第一章 中国人ビジネスマンの頭の中
約束違反を自慢し、平気でウソをつく経営者/スズキの中国ビジネス/法律よりも交渉を重んじる/「内組織」と「外組織」/「外組織」にはウソを言ってもかまわない/「プライド」のあり方が日本人と違う/面子を潰されたら、必ず仕返しをする/誰もが気にする「戸籍」と「人事ファイル」/何でも一番じゃないと気が済まない/中国の環境問題は「放っておく」のが正解/「コネ社会」から「カネ社会」に
第二章 日本人ビジネスマンの落とし穴
日本企業の中国事業は「共産党への奉仕活動」?/最大の貿易相手国が中国になった不幸/「後ろめたさ」につけ込まれる日本人/交渉が済んだら、次は契約書/中国企業と合弁契約を結ぶ際の注意点/出資金が中国側総経理の高級車に/「すみません」と言ったら「負け」/「自己主張できなくなったので日本に永住します」/中国ビジネスに向いているのは「関西人」/やたらに権威をありがたがる日本人/交渉のためには「はったり」を/日本人ビジネスマンは、こう見られている/カラオケ店で見た「えげつなさ」
第三章 中国ビジネスに潜むこれだけのリスク
改革開放政策に対する勘違い/カントリーリスクの高い国/「代金不払い」の常套手段/「反日政策」という中国独特のリスク/「反日無罪」で加害者にお咎めなし/なぜ日本を集中的に攻撃するのか/中国自動車産業の展開/思惑は小出しにして相手をはめていく/静かに、気づかれないように……/日系自動車メーカーに課せられた不利な条件/スズキ会長の要求/上海市、広州市のトンデモ規制/都市から締め出された二輪車/撤退するのもラクじゃない/人民日報の1面で日本企業たたき/「誠意ある対応」をするとつけあがる/「現物出資」というズルイ手口
第四章 中国経済の将来は明るくない
知的財産権が保護されていない/技術は「盗むもの」/中国の技術者は仲間に技術を隠す/お役人接待の作法/賄賂という「潤滑油」/危険物事件誘発罪で懲役7年は幸運だった?/質より量の文化/品質が市場を潰す/工場見学に行ったら「刑務所」だった!/貧富の差の拡大/貧しさが生み出した知恵/「ルールを守っていたら怒られる」/パトカーの先導サービス/学校の先生も「高給取り」に/中国を動かしているのはたったの7人
第五章 中国事業の責任者に必要なマネジメント技術
付加価値を生み出すための三つのルート/一段高いレベルに/組織のマネジメント/中国人に「任せた」は禁句/社員に直接語りかける/社員のインセンティブもギブアンドテイク/環境のマネジメント/「値引き」をいかにやめさせたか/販売店同士の騙しあい?/儲かると分かれば一生懸命になる/部品メーカーにも競争とインセンティブを/農民工というカンフル剤/スズキ会長の説得力/望ましい総経理像
第六章 中国人ビジネスマンとの交渉術二十箇条
対華交渉術二十箇条/チャイナリスクは今後も低くならない/「井戸を掘った人を忘れない」は死語/撤退を恐れるな/常日頃から最悪の事態に備える/行くも留まるも退くも……/中国最大の不安要因、外資いじめと理財商品
あとがき

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担当編集者のひとこと

「日本企業いじめ」はここまでひどい!

 自動車の世界シェアトップはトヨタですが、中国でのシェアはGMの三分の一。これには理由があります。中国では、日本の自動車メーカーにだけ「車台をつくる会社とエンジンをつくる会社は別々の合弁にすること」という規制が施されてきたからです。
 中国という大市場へのアクセスを望んだ日本企業は、1990年代以降に「反日」を強めた共産党にとっては格好の「いじめの標的」となり、欧米メーカーとは異なる対応にずっと悩まされてきました。
 これに加え、恣意的な規制、資本の原物出資という詐欺的慣行、跋扈する賄賂などの「ビジネス条件」も中国では当たり前。それもあって、人の良い日本企業の中国ビジネスはほとんど儲かっていません。「大きな市場が待っている」「人件費が安い」といった理由で進出した多くの日本企業の期待は、大きく裏切られてきたのです。
 どうしてこういう事態が生じてしまったのか。スズキの中国代表などとして改革開放以来の中国と関わってきた著者は、中国人ビジネスマンや中国共産党の思考回路をたどりながら、日本企業の「儲からない構図」を丁寧に解き明かしています。
 公衆の面前で平気でウソをつく経営者、「すみません」と言ったら負けだと考える中国人の奇天烈な言い訳、カラオケ店の「えげつなさ」など、本書で繰り出されるエピソードは唖然とするものばかりですが、中国でのビジネスの実態を鮮やかに浮き彫りにしています。外交官や学者の書いた本はあれど、第一線で最高レベルの責任を負ってきたビジネスマンが中国での経験をリアルに伝えた本はこれまでほとんどありません。その意味で、本書はとても貴重な現場報告です。
 一読すれば、「日本人に生まれて、まあ良かった」と思うことうけあいです。

2015/01/23

蘊蓄倉庫

パトカーの先導サービス

 中国では公務員であってもさまざまな副業に精を出しますが、その一つに、パトカーの先導サービスがあります。比較的リーズナブルな値段だったので、スズキの中国駐在だった著者の松原氏も、会社トップの訪中の際などには利用することがあったそうです。
 ただし、このサービスは近年、北京や上海などの大都市では見かけなくなりました。交通渋滞がひどくなりすぎて、パトカーがクラクションを鳴らした程度では、一般車が道を譲ってくれなくなったからです。
掲載:2015年1月23日

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