ホーム > 書籍詳細:食魔 谷崎潤一郎

その食い意地、藝術的なり! 絶品から珍品まで、文豪の食と色の世界。

食魔 谷崎潤一郎

坂本葵/著

821円(税込)

本の仕様

発売日:2016/05/14

読み仮名 ショクマタニザキジュンイチロウ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 238ページ
ISBN 978-4-10-610669-9
C-CODE 0295
整理番号 669
ジャンル エッセー・随筆、ノンフィクション
定価 821円
電子書籍 価格 821円
電子書籍 配信開始日 2016/06/17

その食い意地こそが、最大の魅力。「料理は藝術。美食は思想」という哲学を生涯貫き、粋な江戸前料理からハイカラな洋食、京都の割烹、本場の中華まで、この世のうまいものを食べ尽くした谷崎潤一郎。「食魔」とも称された美食経験は数多の名作に昇華され、食を通して人間の業を描いた。「悪い女ほどよく食べる」「蒟蒻とサドマゾ」「東西味くらべ」など、斬新なアングルで新たな魅力を掘り起こす、かつてない谷崎潤一郎論!

著者プロフィール

坂本葵 サカモト・アオイ

1983(昭和58)年、愛知県生まれ。作家。東京大学文学部卒、同大学院人文社会系研究科修士課程を修了。大学の非常勤講師の傍ら執筆活動をはじめる。2014年、『吉祥寺の百日恋』で長編小説デビュー。

目次

はじめに
第一章 谷崎文学と食の哲学
I 美食は芸術である
料理的な谷崎文学/食い意地の哲学
II 食の原風景
食い物の恨みは怖い/人間の尊厳としての食/母恋し、「天ぷら喰ひたい」/料理をしない母、ご飯を炊く父
III 悪いやつほどよく食べる
悪女の「フード理論」/もの食う悪女ナオミ/食って飲んで寝る悪女たち/食欲旺盛な女は浮気者か?
IV 食とエロス
食べちゃいたいほど愛しい/究極のエロスは?
コラム(1) これぞ谷崎たべもの映画! 武智鉄二の「紅閨夢」
第二章 美食小説を読む
人間のクズたちがグルメを極める/なぜ他人の食卓が気になるのか/注文の多い中華料理店/究極のグルメとは?
コラム(2) 豹は美食家
第三章 料理百花繚乱
I 東西味くらべ
江戸前の粋/上方礼讃へ/故郷への複雑な思い
コラム(3) 関西の月見ビフテキ
II かくも美しき和食の世界
日本美の結晶/闇を基調とする日本料理/創られた伝統、異国としての日本
III 中華料理のエキゾチシズム
「不思議の国」の食べもの/念願の中国旅行/再び上海へ/朝鮮料理はお気に召さない?
Ⅳ 洋食万歳
横浜の洋食風景/神戸モダンライフ/本当は好きになれない洋食/西洋への幻滅
コラム(4) チーズの味を覚えた江戸っ子
V 肉が食いたい!
元祖・肉食系男子/明治の肉料理事情/お国のために肉を食え!/西洋式「肉食文化」の正体は
VI 魚百態
煩悶青年とぷるぷる鮑/鱧のような女体/追憶の母、魚の夢
コラム(5) お菓子あれこれ
第四章 グロテスクな食い物たち
アンチ・グルメの美学/まずいもの/毒か薬か/妻を毒殺したくてたまらない……/毒を盛る女たち/酒と酩酊/刹那の救いを求めて/お酒と嘘/東洋の幻想的な酒
コラム(6) おままごと
蒟蒻とサドマゾ/インチキ料理/味噌汁風味の「おくび」に興奮した少年/最愛の女のものならば……/雲林の厠――耽美な究極のトイレ
コラム(7) カフェの風景
第五章 谷崎潤一郎・食魔の生涯
Ⅰ 味の原点、幼少期
家庭の味/下町の風景/通な親父となじみの名店/中華料理の偕楽園と笹沼家
II 一中、一高、帝大時代
谷崎家の窮乏生活/洋食への目覚め/精養軒での書生奉公/一高から帝大へ
III 東京・横浜時代
文壇デビュー、悪魔主義の作家/浅草万歳/執筆中の食事は?/中国旅行/小田原事件/メリケン横浜生活
コラム(8) 潔癖症の泉鏡花と鍋を食べに行ったら……
Ⅳ 阪神間時代
細君譲渡事件まで/丁未子、松子との再婚/倚松庵時代/「細雪」の日々と戦争の影
V 疎開時代
熱海の別荘と恋月荘/岡山県への再疎開――「早くあなたも食べにいらつしやい」/永井荷風と食卓を囲んだ終戦前夜
VI 京都時代
二つの潺湲亭/高血圧の治療/贔屓の名優、六代目菊五郎
Ⅶ 熱海・湯河原時代の晩年
雪後庵・湘碧山房/高血圧症との戦い/『花は桜、魚は鯛』/谷崎家、一日の食卓/谷崎最後の宴
附録(1) 谷崎の愛した名店
附録(2) 谷崎潤一郎のレシピ――「陰翳礼讃」柿の葉鮨のつくり方

おわりに――「食魔」ノススメ
主要参考文献

蘊蓄倉庫

文豪が愛した「最高の料理」とは?

 生粋の江戸っ子として生まれ、作家として名を成した後は関西へと移住した谷崎潤一郎は、江戸前料理から、横浜・神戸のハイカラな洋食、大阪・京都の割烹料理など、この世のうまいものを食べ尽くした。その中でも「最高の料理」と絶賛するのが、中華料理。大正7年と大正15年の2度にわたって当地へ赴き、本場の料理に舌鼓をうっています。曰く、「神韻縹渺(しんいんひょうびょう)とした風格を尚(たっと)ぶ支那の詩を読んで、夫(それ)からあの毒々しい料理を喰べると其処に著(いちじる)しい矛盾があるやうに感ぜられるが、此の両極端を併せ備(そな)へて居る所に支那の偉大性があるやうに思はれる。あんな複雑な料理を拵(こしら)へてそれを鱈腹喰ふ国民は兎に角偉大な国民だと云ふ気持がする」(「支那の料理」)。
掲載:2016年5月25日

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