秋吉敏子と渡辺貞夫
792円(税込)
発売日:2019/08/09
- 新書
- 電子書籍あり
1953年ふたりの出会いが日本のジャズを変えた。
当事者への膨大な取材を基に戦後日本ジャズ史を描く。
なんだ、この音楽は――ジャズの魅力に取りつかれてから、70年以上。1929年生まれの秋吉敏子と1933年生まれの渡辺貞夫は今なお演奏活動を続ける。ジャズとの出合い、アメリカでの修業、そして世界的ミュージシャンとしての栄光――戦後日本ジャズ史に重なる2人の人生を、本人達への長年の取材を基に描き出す。ペギー葉山、山下洋輔、原信夫、渡辺香津美ら、レジェンドたちの証言も満載。
書誌情報
読み仮名 | アキヨシトシコトワタナベサダオ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 192ページ |
ISBN | 978-4-10-610826-6 |
C-CODE | 0273 |
整理番号 | 826 |
ジャンル | 芸能・エンターテインメント |
定価 | 792円 |
電子書籍 価格 | 792円 |
電子書籍 配信開始日 | 2019/08/23 |
蘊蓄倉庫
戦後、日本人ミュージシャンの活躍の場は、アメリカ進駐軍用に作られたクラブやダンスホールでした。しかし、当時、進駐軍の基地や軍需品を手配する特別調達庁の審査を受けないと、進駐軍相手の仕事をすることは出来ませんでした。しかも、特AからDまで格付けされ、出演料もランクによって異なったとのこと。渡辺氏は、自分たちのバンドの格付けを少しでも高くしてもらうため、審査員にウナギをご馳走します。その甲斐あってか、「評価のしようがない」と渋い顔で枠外の格付け「E」と評価されながらも、審査証をゲット。見事、バンドとしての仕事につくことができたのです。この本では、他にも、戦後のジャズシーンの様子を本人たちへの取材を基に描いています。
掲載:2019年8月26日
担当編集者のひとこと
著者の西田浩さんは、ポピュラー音楽担当記者として25年以上、幅広く音楽取材を続けています。メールのやりとり中に「今、フジロックの取材中です」と返信が来たことも。そんな西田さんがジャズと出合ったのは、中学3年生の頃。さらに遡ると、小学5年生の頃からロックが大好きだったというから、筋金入りの音楽好きです。人生を音楽と共に歩んできた著者が「日本ジャズの源流には、1953年の2人の出会いがある」と断言する理由とは……? ぜひ、ご一読を。
2019/08/26
著者プロフィール
西田浩
ニシダ・ヒロシ
1963(昭和38)年東京生まれ。読売新聞編集委員。文化部でポピュラー音楽の担当を続けてきた。著書に『ロック・フェスティバル』『ロックと共に年をとる』、共著に『この50枚から始めるロック入門』『負けたくなかった 具志堅用高、波瀾の半生を語る』など。