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地雷を踏むな―大人のための危機突破術―

田中優介/著

792円(税込)

発売日:2019/12/16

書誌情報

読み仮名 ジライヲフムナオトナノタメノキキトッパジュツ
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 191ページ
ISBN 978-4-10-610840-2
C-CODE 0236
整理番号 840
ジャンル ビジネス実用
定価 792円
電子書籍 価格 792円
電子書籍 配信開始日 2019/12/27

やってしまった! 今から、どうするか実践法を危機管理のプロが徹底指南!

「また怒らせてしまった」「信用を失った」「苦手意識が抜けない」――人間関係には数多くの地雷がある。恐ろしいのは、現代社会の地雷は増殖し、動き回る性質も持つことだ。それを避けるための相手との距離の取り方、意見や反論の仕方とは。最悪の事態を避けるための「良い謝罪」とは。警察、弁護士との正しい接し方は。巨大企業から芸能人まで実際の事件の分析も交えながら、危機管理のコンサルタントが突破術を指南する。

目次
はじめに
第一章 人間関係という地雷
ボタンの掛け違いはどこから/人間関係は「ある」ものではなく「デザインする」もの/距離感の観察がカギを握る/離婚訴訟はなぜドロ沼化するのか/借金トラブルを借りた側が起こす理由/老親との人間関係をデザインする/厳しい物言いが必要な時/上司には「YES! BUT」で臨む/(1)モードの違いというギャップ/(2)パーソナリティによるギャップ/(3)「岸」による見え方のギャップ/(4)世代間のギャップ/報恩の大切さは世代間ギャップのもと/嫌な人ほど適度な距離感を意識する/好意と厚意が敵を作る瞬間
第二章 人間関係構築に必要な五つの能力
地雷を避けるためのナビゲーション/開始能力/有効な手土産とは何か/相手を引っ掛けるフックを探す/維持能力を決める二つの意識/人間関係を劣化させる三つの原因/修復能力を発揮する場面/収束能力を冷静に行使する/愛人との綺麗な別れ方/要注意人物を見分ける五つのメガネ/社会の地雷は動き回って増殖する/二つの見えにくい罪/変化する罪の典型はハラスメント/ネット炎上の罰
第三章 エリートはいかにして危機を回避しているか
エリートは根回しを忘れない/知らず知らずのうちに相手を巻き込む方法/「使える口癖」を身につける/叱られ上手とは/危機を回避する戦いの作法/有利な立ち位置は二種類ある/世論を背に風上に立つ/三つの盾と矛を意識する/戦法は人を見て変える/要求レベルを四つに分類して対処/相手に逃げ道を与える/プラスだと思うことのマイナス面を見逃すな
第四章 警察と弁護士は使いよう
準備なしで対処はできない/危機を洗い出して“想定外”を無くす/疑似体験で備える/後ろめたさが命取りとなる/警察と弁護士の習性を理解する/法律だけを重視する弁護士は危ない/弁護士の選び方にもコツがある/違和感を放置しない習慣を持つ/悪人の視点で観察する習慣を持つ
第五章 謝罪という名の救急病院
新垣隆さんに学ぶ/謝罪に至るまでの四つのプロセス/上手な謝罪を妨げるもの/こんな謝罪は許されない/語り継がれる伝説の謝罪/社長、限界でしょ/被害者の心に寄り添う謝罪

インタビュー/対談/エッセイ

人間関係の「地雷」はすぐそこに

田中優介

 百万回の殺害予告を受けた弁護士がいます。実家の墓まで荒らされたそうです。ネット上の誹謗中傷案件を手掛けたところ、自らが標的にされてしまったのです。また、取引先から一方的に仕事を打ち切られたサラリーマンがいます。落ち込んだ様子の取引先の女性社員の相談に乗り、飲食をしつつ励ましたところ、セクハラ告発がなされ、企業対企業の大問題に発展してしまったのです。
 普段の仕事や生活の中にも、危険な「地雷」が埋まっていることにお気づきでしょうか。
 私が社長を務める株式会社リスク・ヘッジは、企業への危機管理のアドバイスを業務としており、創業して二十二年になります。年間二百五十日稼動、一日に平均二回のコンサルを行っていますので、延べ一万回を越す事例と教訓を蓄積している計算になります。
 入社以来、それらを読み込んで分かったのは、あらゆる危機の根源にあるのが人間同士の衝突だということでした。それは、前職の時計メーカーの危機管理部署でも強く実感したことでもありました。そんなことからふと思ったのです。
「危機管理のノウハウは、企業だけでなく、個人の生活にも役立つのではないだろうか」
 それが、本書『地雷を踏むな―大人のための危機突破術―』の執筆を思い立つきっかけでした。
 危機管理には予防と事後という、二つの側面があります。予防の柱の一つが、「人間関係のデザイン」です。人間関係というと、「自分はちょっと苦手なんだよな」、あるいは「私は誰とでもすぐ親しくなれる」などという思いが浮かぶことでしょう。でも、少し細かく考えてみるとどうでしょうか。例えば仕事上知り合った相手と、「どれくらい親しくコミュニケーションを取るか」「会社以外の場所で会うかどうか」「業務内容や自分の会社の情報を、どれくらい口にするか」――などは、ほとんどの方が「相手に合わせて」「なりゆきで」進めてはいないでしょうか。
 あらかじめ、相手との距離感を定めるデザインをしておかなかったために、ボタンの掛け違いが起き、衝突から大きなトラブルに発展してしまった例をたびたび見てきました。冒頭でお話ししたサラリーマンの例がこれに当たるでしょう。
 人間関係は自分でデザインするものと捉えておくと、トラブル防止になるほか、相手の立場が変わったときに冷静な判断がしやすくなります。例えば幼馴染が反社会的勢力とつながっていると分かったとき、上司が退職したとき、自分の親が年老いたときに再デザインするわけです。
 本書には「地雷」を回避するための基本から、もし踏んでしまった場合の「事後」のリカバリー法までを盛り込みました。皆さんご自身のために使って頂けたらと願ってやみません。

(たなか・ゆうすけ 企業の危機管理コンサルタント)
波 2020年1月号より

著者プロフィール

田中優介

タナカ・ユウスケ

1987(昭和62)年東京都生まれ。企業の危機管理コンサルタント。明治大学法学部卒業後、セイコーウオッチ株式会社入社。お客様相談室、広報部などに勤務後、2014年株式会社リスク・ヘッジ入社。2019年12月現在、同社代表取締役社長。岐阜女子大学特任准教授。

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