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リキッド消費とは何か

久保田進彦/著

990円(税込)

発売日:2025/02/15

  • 新書
  • 電子書籍あり

「短命性」「脱物質」「アクセス・ベース」「流れてくる」「気まぐれ」「省力化」 瞬時に移り替わる消費行動の謎を解く!

SNSで見た服をスマホで即ポチ、映画はサブスク、車はカーシェアでOK、ブランドもののバッグより他人がうらやむ珍しい経験を──若者から中高年まで、こうした今どきの消費行動の裏には、いったいどんな心理が働いているのか。次から次へとモノと情報が流れる時代にあって、現代人の消費スタイルは歴史的な変化を迎えている。マーケティングの専門家が、「リキッド消費」という新たな現象の謎を徹底解剖!

目次

はじめに

第1章 堅固なものの溶解――リキッド・モダニティとは何か
近代化がもたらす堅固なものの溶解/伝統的制度からの解放/社会変化の加速/消費にかかわる4つの特徴/世の中に広がる流動化

第2章 消費が液状化する――リキッド消費とは何か
特徴1・価値のはかなさ「短命性」/コマ切れ社会/合理的で実利志向の価値観/社会全体のスピードアップ/その瞬間を楽しむタイプの消費/ハッピー・アクシデント/特徴2・所有しないで消費する「アクセス・ベース」/アクセス・ベース消費の効果/所有とは異なる動機づけ/特徴3・ものに頼らない「脱物質」/ものより経験/物質の代替化と経験志向/複数の自分を使い分ける多元的自己

第3章 ソリッドからリキッドへ――消費スタイルの広がりと省力化
大きくて抽象的な概念/リキッド消費とソリッド消費/リキッド消費のもう1つの特徴「省力化」/手軽さを求める消費者/より簡単に選べる仕組み/より簡単に買える仕組み/より簡単に使える仕組み/消費のための労力を減らす/スローライフは主流となるか

第4章 消費生活はどう変わるのか――4つの消費と調査データから考える
社会に広まる4つの消費/背後に存在する4つの現象/消費のリキッド化は本当に生じているのか/欲求と価値観の分析/検索ワードの分析

第5章 リキッド消費の実態を知る――定量データを用いた分析(1)
リキッド消費のものさしをつくる/性別や年齢に違いはあるか/買い物に効率性を求めるか/プライベート・ブランドを好むか/いろいろ楽しむ消費を確かめる/自動車を保有しているか

第6章 リキッド・クラスターの価値観を知る――定量データを用いた分析(2)
リキッド・クラスターが大切に思うこと/時間とのかかわり方/失敗に対する感じ方/幸福感/共感傾向/環境配慮行動への取り組み

第7章 若者たちのリキッド消費――定性データを用いた分析
ピュアリキッドとセミリキッド/流れてくると欲しくなる/ひとまず寝かせる/異質なものへの楽観的な期待/バラエティ・パックは良いもの探し/違いは感じられなければ意味がない/所有しない生活の魅力/特別なことと、今しかできないこと/日常の経験値を高められる経験/ものと経験はどう違うのか/無駄も手間も省きたい/自分に合った製品を、手間をかけずに選びたい

第8章 私たちはどうすれば良いのか――より良い世界を実現するために
リキッド消費の功罪/スムーズなことは心地良い(流暢性)/さまざまな誤帰属/わかりやすさの正体/心の距離が解釈を変える(解釈レベル理論)/望ましさと実現可能性/流暢性と解釈レベル理論からの示唆/意識をすることで対応できる

おわりに
参考文献

書誌情報

読み仮名 リキッドショウヒトハナニカ
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-611076-4
C-CODE 0234
整理番号 1076
ジャンル ビジネス・経済、経営学・キャリア・MBA、実践経営・リーダーシップ、ビジネス実用、一般・投資読み物
定価 990円
電子書籍 価格 990円
電子書籍 配信開始日 2025/02/15

著者プロフィール

久保田進彦

クボタ・ユキヒコ

1965(昭和40)年神奈川県生まれ。博士(商学)。青山学院大学経営学部教授。専門はマーケティング。明治学院大学経済学部卒業後、株式会社サンリオを経て早稲田大学大学院商学研究科に進学し博士課程単位取得。『ブランド・リレーションシップ』など著書多数。

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