
テレビが終わる日
968円(税込)
発売日:2025/06/18
- 新書
- 電子書籍あり
フジテレビだけではない。あらゆるデータが示す、残酷な未来。
フジテレビをめぐる問題でテレビ界は大揺れだ。しかし、業界全体の凋落は今に始まったことではない。広告収入はネットの半分に落ち込み、まったくテレビを見ない若者が急増、就活人気ランキングでは今や100位圏外という。反転攻勢をかけようにも、個人の嗜好に強く訴えるネットのコンテンツには歯が立たず、といって海外展開も難しい。かつての「メディアの覇者」に未来はあるのか? データを駆使して徹底分析。
はじめに
第一章 テレビ離れはここまで進んだ
いずれ誰も見なくなる?/国民の16%がリアル視聴をやめた/録画でも視聴時間を補えない/激減する10代、20代の視聴時間/インターネットでテレビ番組は見られているか/10代の2割、20代の3割は「全く接触しない」/「非接触率」は全世代で上昇/テレビを持たない人も増加/リモコンのボタンの影響/7割以上がネット動画を優先/テレビ番組は「補欠要員」に
第二章 落ち込む収入、広告はネットの半分に
広告料収入は2割減/供給量が増えれば価格は下がる/利益率は20年で半減/NHKの受信料収入も減少傾向/人口減少が経営を直撃/海外への進出も困難/インバウンド景気にも取り残される/日テレはフィットネスクラブ経営/局や系列を超えて進む効率化
第三章 就職人気ランキング100位から消滅
人気ランキングから業界ごと消滅/マスコミの中でも取り残される/民放連も指摘する採用難/小論文指導の現場でもテレビ局志願者がゼロに/今も好待遇なのだが……/「すごくブラック」「落ち目な感じ」
第四章 テレビへの信頼性はなぜ落ち込んだのか
既存メディアへの信頼性は右肩下がり/「大物」への忖度はあるか/やらせ、捏造、誇張、切り取り/「世界の中心」という錯覚/特権意識/NHKアナウンサーの仕事/ネタ探しに追われる日常/不祥事を生む、職場の「緩さ」/テレビには「無駄」や「あそび」が必要/飲み会費用38万円を経費として精算/テレビは「既得権者」/最後の「護送船団方式」
第五章 テレビからネットへ、なぜ主役は交代したか
ネット動画の多様性/嗜好に合ったディープな内容/中途半端さはテレビの宿命/誰でも動画制作者になれる時代/メディアのパーソナル化/小回りが利かない構造/過去の膨大なコンテンツ/手間とコストはかかるが/動画共有サイトは効率の高いビジネス/パーソナル化は止められない/技術革新による淘汰
第六章 テレビに残された優位性はあるのか
優位性を持つ3つの分野/ネット企業進出で崩れる優位性/国際スポーツ中継はどうなる/AIによる動画生成の衝撃/競合品が無限に生産される
第七章 テレビが終わる日
船底に穴が空いたタイタニック/20年後の衝撃的な未来像/「岩盤支持層」の入れ替わり/テレビ買い換えの影響も/国民の過半数が「テレビ番組」を見なくなる?/「鉄道会社」型の企業に/影響力は現在のラジオに近くなる/情報の受け手の姿勢が問われる時代/テレビなき時代は来るか
おわりに
書誌情報
読み仮名 | テレビガオワルヒ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 192ページ |
ISBN | 978-4-10-611091-7 |
C-CODE | 0234 |
整理番号 | 1091 |
ジャンル | ビジネス・経済、産業研究 |
定価 | 968円 |
電子書籍 価格 | 968円 |
電子書籍 配信開始日 | 2025/06/18 |