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現代お笑い論

立川志らく/著

1,034円(税込)

発売日:2025/12/17

  • 新書
  • 電子書籍あり

ランジャタイも、トム・ブラウンも、キワモノではない。漫才の王道だ。M-1に新しい風を吹かせた全身落語家が、総勢90組の「笑い」を考察。

「なんだかわからないけど、面白い」はなぜ生まれる? “全身落語家”を標榜しながら、若手芸人の登竜門M-1グランプリの審査員を務めた著者は、「ぶっ飛んだ」漫才を高く評価する審査を貫き、いつしか個性派を指す「志らく枠」という言葉まで生まれることに──ランジャタイ、トム・ブラウンを見出した落語家が、超ニッチな若手からレジェンドまで総勢90組を縦横無尽に論評、現代の「お笑い」の真髄に迫る!

目次

まえがき

第1章 M-1論
全身落語家からコメンテーターへ/突然のオファー/求められた談志イズム/「談志は遠くになりにけり」/ジャルジャル事件/落語家が審査員をやる理由/ランジャタイとの出会い/志らく枠の誕生/若き日のたけしとランジャタイの共通点/功を奏した「馬のマスク」/ランジャタイに捧げた「芝浜」/流行りの笑いは実は落語であった!/志らくの野望

第2章 イリュージョン論
落語はイリュージョン/「とっくりを着たキリン」はなぜ面白い/ランジャタイでイリュージョンを理解する/マニアックが天下を取るとカリスマになる/北野武と松本人志/ドリフターズからひょうきん族へ/笑いの革命「M-1グランプリ」/談志が愛した人々/あの人も談志を怒らせた/談志が「八五郎」になるとき/M-1を作った男・島田紳助/知的笑い・上岡龍太郎/芸人なんて、出はヤクザと同じ/天下を取る人、マニアのおもちゃで終わる人/談志の秘蔵っ子、爆笑問題/若き日のライバル、浅草キッド

第3章 喜劇映画論
チャップリンから見る喜劇映画検証/越えられない壁/三谷幸喜とクドカン/下ネタの危険性/日本の喜劇映画/存続に必要なイリュージョン/日本一の喜劇役者になれなかったフランキー堺/落語映画はなぜ失敗するのか/「男はつらいよ」におけるイリュージョン/論破と対極の概念「それを言っちゃあおしまいよ」/マンネリ知らずの理由

第4章 レジェンド芸人論
非イリュージョン的お笑いの元祖、ドリフターズ/素人イジリの天才、萩本欽一/第7世代の走り、ウッチャンナンチャン/とんねるずと「細かすぎて伝わらないモノマネ」/平和の象徴、明石家さんま/やはりイリュージョンの人、タモリ

第5章 現代お笑い論
笑いにおけるコンプライアンス/ウエストランドの悪口はなぜ笑えるか/粗品の毒は芸なのか/ミルクボーイの弱点と戦略/イリュージョン漫才No.1、サルゴリラ/テレビで落語はなぜダメか/お笑いニュースター達

第6章 お笑い徒然なるままに
キワモノたちの晩餐会/美しき嫌われ者たち/みんなの憧れ、破滅型芸人/志らく交友録/消えた「平成の明石家さんま」/実は芸人だった、モロ師岡/絵になる男、木村祐一/ぱーてぃーちゃん信子と石原慎太郎/凄まじい物真似芸、松尾貴史/全国区になれるのか、フースーヤ/令和ロマンと春風亭一之輔/M-1審査員見聞録/まだまだいる、お笑いの狂人たち/最後に

あとがき

書誌情報

読み仮名 ゲンダイオワライロン
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 240ページ
ISBN 978-4-10-611110-5
C-CODE 0276
整理番号 1110
ジャンル 趣味・実用、芸能・エンターテインメント
定価 1,034円
電子書籍 価格 1,034円
電子書籍 配信開始日 2025/12/17

著者プロフィール

立川志らく

タテカワ・シラク

1963(昭和38)年東京都生まれ。1985年、立川談志に入門。1995年、真打ち昇進。落語家、映画監督、映画評論家、エッセイストと幅広く活動。昭和歌謡曲博士、寅さん博士の異名も持つ。著書に『全身落語家読本』『雨ン中の、らくだ』『師匠』など。

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