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夢の砦(上)

小林信彦/著

6,050円(税込)

発売日:2000/12/01

  • オンデマンドブックス

60年代前半の東京を舞台に、野心とエネルギーに満ちた青年を描き、時代の空気を軽やかにとらえた長編。

1960年12月、失業中の前野辰夫のもとに届いた一枚の葉書。その葉書が彼の運命を変えた――。偏屈で悪意の塊り“ゴム仮面”、頼りなく風に吹かれているような“奴凧”など多彩な人物に揉まれ、悩まされながらも、辰夫は雑誌を創刊し、さらにテレビの世界へと活動の舞台をひろげていく……。60年代前半の東京とそこに生活する人々の姿を生き生きと写し出して、青年の夢と行動を描く長編。

書誌情報

読み仮名 ユメノトリデ01
シリーズ名 新潮オンデマンドブックス
発行形態 オンデマンドブックス
判型 新潮オンデマンドブックス
頁数 552ページ
ISBN 978-4-10-865042-8
定価 6,050円

著者プロフィール

小林信彦

コバヤシ・ノブヒコ

1932(昭和7)年、東京・旧日本橋区米沢町(現・中央区東日本橋2丁目)に和菓子屋の長男として生れる。幼少期より、多くの舞台や映画に触れて育った。早稲田大学文学部英文科卒業後、江戸川乱歩の勧めで「宝石」に短篇小説や翻訳小説の批評を寄稿(中原弓彦名義)、「ヒッチコックマガジン」創刊編集長を務めたのち、長篇小説『虚栄の市』で作家デビュー。創作のかたわら、日本テレビ・井原高忠プロデューサーに誘われたことがきっかけで、坂本九や植木等などのバラエティ番組、映画の製作に携わる。その経験はのちに『日本の喜劇人』執筆に生かされ、同書で1973(昭和48)年、芸術選奨新人賞を受賞。以来、ポップ・カルチャーをめぐる博識と確かな鑑賞眼に裏打ちされた批評は読者の絶大な信頼を集めている。主な小説作品に『大統領の密使』『唐獅子株式会社』『ドジリーヌ姫の優雅な冒険』『紳士同盟』『ちはやふる奥の細道』『夢の砦』『ぼくたちの好きな戦争』『極東セレナーデ』『怪物がめざめる夜』『うらなり』(菊池寛賞受賞)などがある。また映画や喜劇人についての著作も『世界の喜劇人』『われわれはなぜ映画館にいるのか』『笑学百科』『おかしな男 渥美清』『テレビの黄金時代』『黒澤明という時代』など多数。

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