喧騒にひそむ深い静寂、響きあう生者と死者の声…。老境にさしかかった男たちの、奇妙に明るい生の営みの中、狂気と正気、夢と現の狭間に、生と死の表裏一体の姿をみきわめる長編小説。

白髪の唄(新潮文庫)
869円(希望小売価格)
配信開始日:2017/06/09
- 電子書籍
「白髪というものは、時によって白く見えたり黒く見えたりするものですね」―知りもしない唄をゆるゆると、うろ声を長く引いて唄うような気分。索漠と紙一重の恍惚感…。老鏡へ向かう男の奇妙に明るい日常に、なだれこむ過去、死者の声。生と死が、正気と狂気が、夢とうつつが、そして滑稽と凄惨とが背中合せのまま、日々に楽天。したたかな、その生態の記録。毎日芸術賞受賞。
書誌情報
読み仮名 | ハクハツノウタシンチョウブンコ |
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発行形態 | 電子書籍 |
電子書籍 価格 | 869円 |
電子書籍 配信開始日 | 2017/06/09 |