このスケッチは、いろいろの意味で思い出の多い小諸生活の形見である。――藤村。28歳の藤村の口語文への最初の試みは、大自然に囲まれた信州での生活において行われた。

千曲川のスケッチ(新潮文庫)
605円(希望小売価格)
配信開始日:2025/04/04
- 電子書籍
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明治三十二年四月、詩集「若菜集」などにより、すでに新体詩人として名声を得ていた藤村は、教師として単身、信州小諸へ赴いた――。陽春の四月から一年の歳月、千曲川にのぞむ小諸一帯の自然のたたずまい、季節の微妙な移り変わり、人々の生活の断面を、画家がスケッチをするように精緻に綴った「写生文」。「詩から散文へ」と自らの文学の対象を変えた藤村の文体の基礎を成す作品。(解説・平野謙)
書誌情報
読み仮名 | チクマガワノスケッチシンチョウブンコ |
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発行形態 | 電子書籍 |
電子書籍 価格 | 605円 |
電子書籍 配信開始日 | 2025/04/04 |